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漫画を描こうと思っても、どうやって描けばいいのかわからない。描き方?テクニック?デジタルだとどう描く?など、初心者には難しいことだらけの漫画制作。
しかも漫画は完成させたあとも、なぜか面白くならない。ネームができない。などの壁にぶち当たりがちです。
本記事ではそんな悩みを解決すべく、漫画制作におすすめの本を紹介します。紹介する本は下記の4つのカテゴリーにわけました。
- 漫画の描き方の本
- デジタル漫画の描き方の本
- 漫画のテクニック系の本
- 漫画の創作論・SNS系の本
これから漫画を描きたい!という初心者の人は、描き方・デジタル系の本がおすすめ。
もっと面白い漫画を描きたい!という人は、テクニック系や創作論系の本がおすすめです。
ということで本記事では上記4つのカテゴリーでおすすめの、漫画の描き方の本を紹介していきます。
クリックできる目次
漫画の描き方でおすすめの本5選
漫画の描き方を知りたい人におすすめの本です。主に初心者向け。
漫画を完成させる流れや、描くときに気をつける点、漫画の作法などが書かれている本です。
描きたい!!を信じる 少年ジャンプがどうしても伝えたいマンガの描き方
ワンピース、鬼滅の刃などヒット作を次々と世に送り出している、週刊少年ジャンプを刊行している編集部が作った漫画の描き方の本。
本書でも語られていますがジャンプメソッドや、テクニックなどの知識ではなく、まずは好きなもの(描きたいもの)を描くことの重要さを教えてくれます。
それが原点。もちろん簡単にコマ割りなど、漫画の作法についても書かれているので安心してください。
上図はコマを割るときは目立たせたいコマを大きく、それ以外は小さくしてメリハリを出す。などが解説されています。
さらに本書ならではの内容に、ジャンプ作家のネームが掲載されています。
上図は「銀魂」の空知英秋先生のネーム。他にも数名のジャンプ作家のネームが、同じお題で掲載されています。
頭の中にあるイメージを、どういう意図や考えでネームに起こしたのかが分かり、勉強になる企画です。
また漫画に関するインタビュー、「漫画を描くときに心がけていること」や「魅力あるキャラにするために気をつけてること」など掲載されています。
インタビューは役立つこともあるし、読み物としても単純に面白い内容です。
少年漫画を描くなら、読んでおいて損はない本です。
プロの講師が教える マンガの描き方
「プロの講師が教える マンガの描き方」はいわゆるハウツー本。漫画制作の流れやコツを知れます。
今ではデジタルが主流となっていますが、本書ではアナログで描く画材道具についても触れています。
とくに漫画を描いたことがない人には馴染みがない、漫画原稿用紙の使い方は知らないと絶対にわかりません。
原稿用紙はデジタルでも同じ。そこの説明もされているので、初心者にも安心です。
さらにペン入れのときのコツについても書かれています。
ストーリーやキャラの作り方の解説もあるため、どういう手順や流れで漫画を描けばいいのか分からない、初心者におすすめ。
これから漫画を描きたい人はまずはこの1冊。
マンガのマンガ伝わるマンガの描き方編
「マンガのマンガ伝わるマンガの描き方編」は漫画を描く上で欠かせない表現方法を学べる1冊です。
漫画を描き始めるときにつまづくのが、どう描いたらいいのか分からない問題。その独学で一番体得しにくい「漫画の描き方(作法)」を教えてくれます。
つまり以下のような漫画の表現方法についてです。
- ビジュアル表現5つの基本
- 視線誘導のテクニック
- イマジナリ―ライン
- メリハリのあるコマ割り
- ビジュアル手段としての描き文字
上記の内容を知っているだけで、読みやすく分かりやすい漫画を描くことができます。
1つ例を出すなら「描き文字」の内容。下図の1コマがあったとします。
描き文字の位置によって、読者への伝わり方が変わります。
描き文字をどちら側の位置に置くかで、ストーリーの展開さえ変わってきます。こういった漫画で表現するためのテクニックが満載。
必ず身につけておきたいコマ割りや視線誘導など、基本的な漫画の作り方を知りたい人におすすめの1冊です。
手塚治虫のマンガの教科書
漫画の神様、手塚治虫の”漫画の描き方と技法”が詰め込まれた本。
長編・短編漫画や4コマ漫画の描き方や、そもそものテーマの決め方やキャラの作り方など、はじめて漫画を描く人のてほどきともなる内容です。
画材道具などの紹介もあり、アナログで漫画を描きたい人にも最適。
素人のウチが10日間で漫画原稿を完成させる話
「素人のウチが10日間で漫画原稿を完成させる話」は、素人がマンガをどうやって完成させていくのかを描いたストーリー。
漫画のハウツー本というよりは、原稿ってどうやって完成させるの?という初心者に向けた内容です。
漫画をろくに描いたことがない女の子視点で話が進むため、まだ原稿を完成させたことがない人は、この話を通して疑似体験できます。
とくに本書でメインとして書かれているのは、漫画原稿の仕上げ部分。キャラのペン入れ(作画)は描けても、背景やトーン処理などは分からないことが多いです。
なのでこういった仕上げ部分にフォーカスして書かれている本は珍しく貴重。
漫画原稿(仕上げ)を完成させるプロセスを知りたい人におすすめ。マンガであるため読み物としても面白いです。
デジタル漫画の描き方でおすすめの本3選
デジタルで漫画を描くときにおすすめの本です。
この手の本は、基本デジタルツールの使い方がメインに書かれてあります。そのため初心者は、漫画の描き方の本とあわせて持っておくのがおすすめ。
ちなみにおすすめしている本は全て、クリップスタジオペイント(通称クリスタ)を使ったものを選定しています。
漫画を描くなら機能面や素材の多さなど、クリスタの右に出るソフトはありません。
CLIP STUDIO PAINT EX 公式ガイドブック
「CLIP STUDIO PAINT EX 公式ガイドブック」は、クリスタを販売している会社、セルシスが監修している本です。
クリスタを使って漫画を描くなら、やはり公式を見るのが一番です。
クリスタではどんなことができるのか?の基本的なことや、トーンなどを活用したモノクロ漫画のほか、Webにも対応したカラー漫画の描き方も載っています。
デジタルでの制作手順や使う機能の解説があり、はじめてクリスタを使う人でも安心して使えます。
さらに3D素材など、デジタルを駆使した機能の使い方もあり、内容は充実しています。
はじめてクリスタで漫画を描く人におすすめの本です。
クリスタはじめての漫画制作入門
「クリスタはじめての漫画制作入門」は、初心者に向けたクリスタの指南書です。
また漫画データも配布しているため、作例がどんな風に書かれているのかも参考にできます。
まさにはじめてクリスタで漫画を描く人にピッタリの内容です。
本書はクリスタの操作がメインではありますが、漫画制作の手順。つまりどんなふうに原稿を描き進めるのかが載っています。
そのため本書1冊で漫画を完成させることができます。
モノクロやカラー作画もあり、そのどちらか、または両方を描きたい人にも最適。
操作面以外では、例えばフキダシの種類と使うシーンなど、漫画の魅せ方のような内容もあります。
はじめてクリスタで漫画を描く人におすすめです。
iPad&クリスタで描く ゆるゆるマンガ道
「iPad&クリスタで描く ゆるゆるマンガ道」は、iPadを使ってクリスタで漫画を描きたい人向けの本です。
クリスタはPCとiPadではUI(ユーザーインターフェース:画面配置など)が違うため、操作感が異なります。
そのためiPadを使うなら、その操作に対応した本書がおすすめです。
クリスタをはじめて使う人にもわかりやすいよう、各ツールや機能なども漫画で噛み砕いて説明しています。
インスタなどのSNSで漫画を始めたい人や、まずは趣味で描いてみようといった人におすすめの本です。
漫画を描くテクニックでおすすめの本5選
漫画を描くにはたくさんの技術が必要です。特に「ネーム」や「コマ割り」の技術は避けて通れません。
そのほかにも、ストーリーやキャラクターの作り方なども必要ですよね。
本項ではそんな漫画を描くテクニックに関する、おすすめの本を紹介していきます。
マンガのマンガ 初心者のためのマンガの描き方ガイド コマ割りの基礎編
本書はマンガを描くうえで、とても大切な要素「コマ割り」。その基礎が学べる本です。
漫画(コマ割り)には暗黙のルールみたいなものがあります。それが以下。
- コマに流れる時間
- コマとコマのつなぎ方
- 動きと音の表現
上記は一例ですがこれを知らないと、いくらたくさん漫画を描いてもうまくなりません。なので漫画としての魅せ方を学ぶ必要があります。
本書ではコマの形や大きさをどうやって決めるか、どの瞬間を切り取るか、どんな構図にするか、などコマ割りの基礎が書かれています。
マンガ形式で描かれているため、実際に漫画を読みながら、コマ割りの”やり方”や”効果”を理解できます。
一番分かりやすいコマ割りの基礎が書かれた本であり、漫画を描くなら必ず知っておきたい内容。
そしてコマ割りを基礎から勉強したい方にもおすすめです。
もっと魅せる・面白くする 魂に響く 漫画コマワリ教室
本書は、あるていどコマ割りにも慣れてきた。でももっと上手くなりたい。そんな方向けの本です。
本の構成は、前半約50ページ:コマ割りのテクニック。後半約250ページ:添削です。
添削の割合がかなり多いので、ハウツー本というよりは、誰かの添削を見て読み取る力が必要なので注意が必要。
前半のコマ割りに関しては、以下のような内容です。
- コマの割り方
- アングル
- フレミング(切り取り方)
- 余白
- 構図
漫画の基本的なテクニックは網羅しています。
下図は漫画で使うアングルについての解説。
同じシーンでもアングルが違えば、与える印象も違ってきます。
また添削部分では複数人の生徒さんが、同じ課題(テーマ)で漫画を描かれています。その漫画に著者の深谷先生の添削と解説という構成です。
YouTubeではプロのイラストレーターさんが、イラストの添削をしてたりしますが、それの漫画版。
添削を通じて、プロはこういったところを意識しながらコマ割りしてるんだ、と参考になる本です。
小池一夫のキャラクター創造論
作者の小池一夫氏は「子連れ狼」「修羅雪姫」などのヒット作を生み出した先生。
子連れ狼は知ってるけど、作品古くない?。と感じる人でも大丈夫。本書で書かれているキャラクターの作り方は、普遍的な要素であり、色あせることはありません。
キャラクター作りが苦手な人ほど、最初の数ページで「ハッ!」とさせられる創造論が書かれています。
どんなキャラが魅力的か、キャラクターの役割だったり、起て方だったり。以下は本書の目次。
- 第1章:リドルって何だ?
- 第2章:「起承転結」は『主謎技感』だ!
- 第3章:キャラに息吹を
- 第4章:どうやってキャラクターを生み出すか
- 第5章:「時代物」と「歴史物」の違いって何ンだ!?
- 第6章:ラストシーンは「余韻」が大事
- 第7章:キャラクタープロファイリング
まず第一章で語られる、”リドル”という概念は必修科目。読ませる漫画を描くために重要です。
そして個人的にグッときたのは、感動する話の描き方。誰かがなくなったり、辛い境遇のキャラに読者が感情移入して泣く。
これは単なる「感情」であって「感動」ではない。では本当の感動とは何か?…感動する話を描きたい人にぜひ見てもらいたい内容です。
またキャラクターは、ストーリーに大きく関わってくるものなので、ストーリーの描き方もわかってきます。
物語の導入やクライマックスの盛り上げ方など、キャラクターに紐づけて解説されています。
キャラクター作りに苦戦してる人におすすめ。
マンガ脚本概論 漫画家を志すすべての人へ
内容のほとんどが漫画で構成されている本書は、”ストーリーとは何か?”を教えてくれる本です。
アイデアの話から、ストーリーの型や構成の基礎のような話。これを知っておくと、どうやってストーリーを作っていけばいいのかが分かるようになります。
ただ、ストーリー作りの本は他にもいくつか出ていますが、それらを数冊読んだことがある人には、新しい発見はあまりないと感じます。
しかしそういった本を読んだことがない人にとっては、わかりやすく要約されているので入門編としても最適です。
Dr.マシリト 最強漫画術
ドラゴンボールの作者、鳥山明先生を担当していたことでも有名な編集者、鳥嶋和彦氏の本。
ドラゴンボールや電影少女などを題材に、”漫画ってこういう技術使ってるよ”と解説されています。
ただ作者本人の解説ではないため、その技術の使いどころや、ピンポイント過ぎて自分の作品に活かしづらい箇所が目立ちます。
また文と参考図のレイアウトが変わっているため、読みにくさもあります。
なので前半の漫画の技術面よりも、個人的には後半の「鳥山×鳥嶋の対談」や「ジャンプシステム」の内容が読み物として面白かったです。
そういった意味では漫画を描く人というよりかは、読む人向けの本かもしれません。
創作論・SNSでの漫画の描き方でおすすめの本4選
漫画を描く上でどういった姿勢であるべきかや、漫画を描くとは?などの創作論。SNSでの魅せ方(描き方)について書かれている本をまとめました。
読者ハ読ムナ(笑)~いかにして藤田和日郎の新人アシスタントが漫画家になったか~
「読者ハ読ムナ(笑)」は、著者の藤田和日郎と新人漫画家との会話形式で、漫画のイロハを語っていく本です。
編集者との打ち合わせの仕方や、キャラの立て方、ストーリーの作り方など、著者の漫画論が満載。
漫画の作り方に加え、創作するうえで必要な心構えや姿勢も教えてくれる良書です。
漫画家庭教師なお先生~新人漫画賞を獲るための簡単ストーリー創作法~
「漫画家庭教師なお先生~新人漫画賞を獲るための簡単ストーリー創作法~」は、創作活動の向き合い方が書かれています。
タイトルに”新人漫画賞を獲るための”とありますが、獲るための直接的な攻略方法は書かれていません。あくまで創作するためのノウハウが書かれています。
漫画賞を目指す人もそうでない人も、創作が続かない、描きたいけど描けない、そんな人は一読してみてもいいかもしれません。
全編マンガで構成されているため、単純に読み物としても面白いです。
現代Twitterマンガ概論
「現代Twitterマンガ概論」、現在TwitterはXと変更されていますが、”SNS向けの漫画を描く”という点においては参考になる本です。
本書はSNSのアルゴリズムに乗せてバズろう!とするものではないため、アルゴリズムの変更が目まぐるしいSNSにおいても、一定の反応が見込める内容になっています。
とくにSNSでは今だにラブコメが強く、本書でもラブコメを押しています。なのでラブコメが苦手な人には不向きかもしれません。
しかしどんなラブコメがいいか?、どんな魅せ方がいいか?について解説しているため、Xでフォロワーを増やしたい、Xで描く漫画は何がいいか?と考えてる人に最適です。
#新人漫画家と編集者 SNSでバズ連発の漫画家が教えるヒット術
「#新人漫画家と編集者 SNSでバズ連発の漫画家が教えるヒット術」は漫画家と編集者との会話形式で、漫画を描くときのちょっとしたコツが知れる本です。
漫画の創作術からブランディング、SNS戦略などについて書かれています。
WebやSNSで漫画活動したい人向け。
漫画の描き方がよく分かるおすすめの本まとめ
漫画の描き方でおすすめの本を紹介しました。
はじめて漫画を描く人は「漫画の描き方の本」で、描く手順や必要なスキルを知ることから。
1本でも漫画を描けたら、次はそのテクニックを身につけられるような本を選ぶのがおすすめです。
イラストの描き方で参考にすべきおすすめの本30冊!目的別に選びやすく紹介 漫画・小説に使えるストーリーの作り方でおすすめの本6選!面白くするためのメソッド理論 【漫画・小説・脚本】キャラクターの作り方でおすすめの本5選!キャラ作りに強い作家になるために 【レビュー】少年ジャンプがどうしても伝えたいマンガの描き方!描きたいを信じるは好きを突き詰める唯一の方法 【レビュー】マンガのマンガ伝わるマンガの描き方編は漫画表現を言語化したテクニック本 漫画のコマ割りにおすすめの本2選!初心者はこれでうまくなる CLIP STUDIO PAINT EX公式ガイドブックをレビュー!クリスタでマンガ描くなら必携の本 【漫画の描き方】制作手順と初心者でも身につくテクニックを伝授 クリスタを使ったデジタル漫画の描き方!初心者でもわかる8つの制作手順 本気でデジタル漫画描くならクリップスタジオ(クリスタ)EX一択!その機能と使い方を徹底解説
漫画の描き方を、勉強するのに、なにからしていけば良いのか、随分悩んでいました。この本の紹介は、凄く参考になります。でも、読んで終わらないように、漫画描いていきたいです。絵を書くのが好きなだけで漫画を描くのは、ちょっと違うのでは?と、ずっと悩んでいました。とりあえずやってみます。
30代主婦 様
コメントありがとうございます。
本記事が参考になって嬉しいです。
はじめは難しく感じるかもしれませんが、マンガに正解はないので楽しんで描いてみてくださいね。