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Paryiが全力で教える髪の描き方!ヘアスタイルにこだわる作画流儀をレビュー!毛束感やきめ細やかな毛先も描ける指南書

paryiが全力で教える髪の描き方のレビュー

評価:4.5

髪の毛を描くとギザギザになる。のっぺりする。初心者のころは毛先や立体感がつかめません。

初心者を脱したとしても、今度は毛束感や毛先のきめ細やかな髪の毛が描けない。プロはどうやって描いているのか…。

そんな悩みを解決する、髪の毛の描き方でおすすめの本が「Paryiが全力で教える髪の描き方!ヘアスタイルにこだわる作画流儀」です。

髪の描き方表紙

本書は髪の毛に特化しており、イラストの描き方の本顔の描き方の本などでは詳しく載っていない、髪の細部まで解説しています。

例えば、毛束感髪の毛の散らし方、柔らかさを演出する方法。さらに髪の長さによる描き分けや、アレンジヘアによる髪型の豊富さなど、髪の毛を描くときに知りたかった内容が盛りだくさんです。

本記事ではそんな「Paryiが全力で教える髪の描き方!ヘアスタイルにこだわる作画流儀」の内容を詳しく紹介・レビューしていきます。

本書で学べる内容
  • 髪の毛の基本の描き方
  • 毛の捉え方や立体感・束感の作画技法
  • アレンジした髪の描き方
  • 髪を使った演出・構図の解説
  • 髪の毛の塗り方
MEMO
本記事の画像の一部はAmazonより引用しています。
この記事の著者
らおん

漫画家

らおん

raon wawaji

プロフィール

SNS(X:@raon_wawaji)やWEBで活動する漫画家。
当サイトでは、長年にわたり身につけた漫画の知識や経験、スキルを基に発信しています。またペンタブや参考書など、漫画・イラストを描く人のために詳細なレビューもしています。プロフィール詳細

Paryiが全力で教える髪の描き方の内容

「Paryiが全力で教える髪の描き方」の内容を、本書の目次に沿って紹介していきます。目次は以下のとおり。

全部で5チャプター。髪の描き方から髪のアレンジにとどまらず、演出や構図などイラストを描くときに役立つ内容となっています。

基本の描き方

本章では基本となる”髪の描き方”について解説しています。その内容がこちら。

  • 髪の毛の捉え方の基本
  • 髪の毛の長さ
  • 髪の毛の描き方
  • 顔の描き方

髪の捉え方は前髪や横などブロックで考える方法。そして各ブロックごとに髪の長さやウェーブ具合、結ぶなど多種多様なパターンが載っています。

下図では髪の長さについて書かれています。

ショート~ボブまでの特徴と、描くときのポイントがおさえてあります。

例えばショートだと「外ハネを増やすと元気な印象」や、「横から見たときはロングより、少し上の位置の髪が盛り上がる」など。

髪型が与える印象もあわせて解説しているので、実際のキャラクターデザインにも活かせます。

続いて下図はロングヘアのポイント解説です。

ロングヘアになると髪に動きを出したり、視線を誘導したり構図を活かせたりもできます。

ほかにも毛先や毛束感の描き方、表現方法にも言及しているため、きめ細やかな髪を描きたい人は必見です。

髪型のアレンジ

本章は結った髪のアレンジや表現方法について解説されています。

  • 結われた髪の考え方
  • 結われた髪の描き方
  • 髪の毛の表現の幅

下図はオーソドックスな髪型、ポニーテールの描き方について。

ポニーテールは髪を結う位置で印象が変わるため、本書では上と下の位置でポイントが書かれています。

また結った髪の流れや描き込みについても解説されていて、個人的にここは参考になりました。

具体的には通常の垂れた髪と、結って縛った髪の違い。毛束感や髪の流れの描き込み具合は、プロはみんなやってるなぁと感心しました。

ほかにも本章では、カチューシャやヘアバンドをつけたとき、マフラーをしたときの髪の表現。ケモ耳や角があるときの髪の表現など、バリエーションに富んた内容になっています。

髪の毛を活かした演出

本章で書かれている、髪の毛を活かした演出内容は以下です。

  • 髪の柔らかさの演出
  • 色気の演出
  • その他の演出

下図は髪の柔らかさの演出についての解説。

柔らかさを出すコツとして、良い例・悪い例が書かれています。例えば良い例でいうと、一本の線で自然や膨らみをもたせる。や、毛先に丸みをもたせる、など。

基本的に髪の柔らかさを出すときは、緩やかで丸みがある一本線として描くことです。

その他にも、動作による髪の動きや色気の演出など、イラストや漫画で役立つ内容が載っています。

このポイントを頭に入れて練習すれば、自然な髪の流れを体得できるはずです。

髪の毛で魅せる構図

本章は全9ページ。

視線誘導や三分割法などをもちいて、キャラクターを描く方法が書かれています。

髪の毛の塗り方

本章は全12ページ。

塗りの説明は簡単なものなので、塗りを学ぶならそれをメインにしている本のほうが最適です。

Paryiが全力で教える髪の描き方!ヘアスタイルにこだわる作画流儀のレビュー

paryiが全力で教える髪の描き方の裏表紙

髪の描き方の本、その中でも細部にまでこだわり見える構成になっていました。

他書では髪の描き方、髪型、動き方などが、図解イラストとともに解説してるのがほとんどです。

ですが本書「Paryiが全力で教える髪の描き方」は上記に加え、毛束間や毛先の表現方法が載っています。

正直、毛先の処理や柔らかさの表現、細かい毛束感の描き方を知りたい人が多いと思うので、ワンランク上に行きたいと思う絵描きさんにドンピシャな内容。

髪の描き込みや毛の散らし方などは、さすがプロだな!と感じました。この部分は個人的に一番実用性のある箇所でした。少し見え方が変わりますね。

また本書では、髪を活かした演出・構図にも触れており、描き方以外の部分でも役立ちます。

ただ、1つ注意点があります。それは女の子の髪しか解説がないこと。

男の子の髪については全く触れていないので、男性の髪型や描き方を知りたい人は「魅せるキャラクターを描くための ヘアスタイル250-男性編」もあわせて持っておいた方がベターです。

男性の250のヘアスタイルと、それを描くためのポイントが書かれていて、髪型の参考資料としても使えます。

とはいえ、本書「Paryiが全力で教える髪の描き方」の、毛束間や毛先の表現は男性キャラでも十分活かせれるので、1冊もっておくとかなり重宝します。

ワンランク上の髪の毛を描きたい人におすすめです。

Paryiが全力で教える髪の描き方!ヘアスタイルにこだわる作画流儀はこんな人におすすめ

Paryiが全力で教える髪の描き方!ヘアスタイルにこだわる作画流儀はこんな人におすすめです。

おすすめの人
  • 髪の毛を描くとギザギザやのっぺりする
  • 髪の毛の捉え方や基本的な描き方を知りたい
  • 毛束感や毛先の表現を高めたい

ヘアカタログ的な参考書はいくつかありますが、ここまで髪の細部にまでこだわって解説している本は例を見ません。

特に参考になるのは毛の捉え方や、毛先の描き方。髪の毛を描くとギザギザするという初心者に強くおすすめします。

またあるていど描けるけど、もっと綿密に細かく髪の表現をしたい人にもおすすめです。

Paryiが全力で教える髪の描き方!ヘアスタイルにこだわる作画流儀の書籍情報

書籍名Paryiが全力で教える髪の描き方!
ヘアスタイルにこだわる作画流儀
ページ数152ページ
著者Paryi
出版社SB Creative
発売日2021/07/10
価格2,420円
(電子:2,299円)
※価格は変動する場合があります

著者はキャラクターデザイナーで、Live2Dを使用したGIFイラストが得意。

“全力で教える”シリーズは本書のほかに、『加々美高浩が全力で教える「手」の描き方 圧倒的に心を揺さぶる作画流儀』などがあります。

Paryiが全力で教える髪の描き方!ヘアスタイルにこだわる作画流儀まとめ

Paryiが全力で教える髪の描き方!ヘアスタイルにこだわる作画流儀のレビューでした。

髪の描き方がわからない。毛束間や毛先の表現方法がわからない。そんな人におすすめです。

本書で学べる内容
  • 髪の毛の基本の描き方
  • 毛の捉え方や立体感・束感の作画技法
  • アレンジした髪の描き方
  • 髪を使った演出・構図の解説
  • 髪の毛の塗り方
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