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【解説!】漫画プロットの書き方のコツはたった3ステップだけ!

漫画のプロットの書き方のコツ

女の子
女の子

漫画のプロット、どうやって書けばいいの?

らおん
らおん

難しく感じるならたった3つを意識すればOKだよ!

その3つとはこちら。

プロット3つのSTEP
  1. 5Wでストーリーを広げる
  2. 物語の流れをつくる
  3. ページ配分を決める

漫画のプロットはネームを書く前の段階。

プロットでおおまかなストーリーをつくり、そのあとネームに落とし込んでいきます。

らおん
ネームの書き方は記事の最後に!

というわけで本記事では、3ステップでできる漫画のプロットの書き方・コツを解説していきます。

【ガイド】読みたいところへ飛ぶ

漫画のプロットとは?

プロットとは「物語の原因と結果」を書いたものです。

例えば、

「財布を落としたので、警察へ行った」

これがプロットです。

説明すると

  • 財布を落とした ⇒ 原因
  • 警察へ行った ⇒ 結果

キャラが行動を起こすキッカケ(原因)と行動した結果。

なので下記の例はプロットではありません。

「眠たいけど、友達に会った」

これはキャラの行動を表したもの。これには因果関係はありません。

  • 眠たい ⇒ 原因??
  • 友達に会った ⇒ 結果

友達に会った原因キッカケは眠たいではないですよね。なのでこれはプロットではなくストーリーとなります。

らおん
プロットのコツは因果関係をはっきりさせること!

ストーリーは物語の流れを順番にあらわしていきます。

一方プロットは物語の重要な原因(キッカケや理由)と、その結果だけをあらわします。

ストーリーとプロットの違い

これがプロットです。

では次から実際にプロットを書いていきましょう。

たった3ステップ!漫画プロットの書き方のコツ

まずは漫画のプロットを書くのに、簡単なコツをお伝えします。

それは漠然としたものから、じょじょに細かく作っていくこと。

例えばこれから書くストーリーを一言であらわします。

らおん
こんな話が描きたい!とか

ボンヤリとある構想や書きたいものでもOK。

  • 騎士が活躍する話
  • 宇宙を旅する話
  • タイムスリップする話

上記のようにまずは簡単に、どんなストーリーにするか決めます。

そこからじょじょに細かく作り込んでいきます。作り込んでいく方法はたったの3ステップ。

それでプロットが完成します。

最初に書くテーマが決まらない方は、下記の記事を参考になさってください。

漫画のテーマの決め方 【漫画テーマの決め方】ストーリーが思いつかないときに試したい10の方法

【STEP.1】5Wでストーリーを広げる

5W

書きたいものが決まったら、それをもとに5Wに当てはめてストーリーの輪郭を作っていきます。

5Wとは
  • いつ(when)
  • 誰が(when)
  • どこで(where)
  • なにをする(what)
  • なんのために(why)
女の子
女の子

なんで5Wに当てはめるの?

らおん
らおん

5Wを決めないと何のストーリーか伝わらないからだよ

とくに、

  • 誰が(when)
  • どこで(where)
  • なにをする(what)

これを決めないと、誰がなにをやってるのかサッパリわからないストーリーになってしまいます。

この5Wを先ほど例に出した「騎士が活躍する話」に当てはめてみます。

「中世ヨーロッパの騎士が、お姫様を守るためにドラキュラを倒す話」

誰がなにをやる話なのか、ストーリーの輪郭が見えてきましたね。

そしてこの中に5Wが全て含まれています。

5Wを使ったプロットのつくり方

これを決めておくと、キャラクターの衣装や町並みなどの背景を設定するときにも役立ちます。

では5Wについて詳しくみていきましょう。

・いつ(when)
いつのできごとか。幕末や現在、未来など時代を決める。
また必要であれば、春や冬、朝や夜など季節や時間も決める。
・誰が(who)
このお話の主人公を決める。この主人公を中心に、ストーリーが展開していく。
・どこで(where)
ストーリーが展開する場所を決める。
日本や海外、学校や主人公の家、森や宇宙など自由に設定してOK。
・なにをする(what)
主人公の目的を決める。
「好きな人に告白する」「陸上大会で優勝する」など。
・なんのために(why)
主人公が持つ目的を、なんのために達成するのかを決める。
【目的:告白する】好きな人と結ばれるために
【目的:陸上大会で優勝する】異性にモテるために

プロットを書くときは、まずはこの5Wを決めましょう。

決めることができたら次は、物語の流れを作っていきます。

【STEP.2】起承転結で物語の流れをつくる

起承転結

5Wに当てはめたものを、起承転結を使ってストーリーの流れを作っていきます。

「中世ヨーロッパの騎士が、お姫様を守るためにドラキュラを倒す話」に当てはめると以下のように。

【起】物語の始まり
ドラキュラという化物が、姫の血を狙っていることを知る
【承】物語が始まり、ストーリーが順調に進んでいく
ドラキュラの住処すみかを見つけ出し、討伐に向かう
【転】順調に進んでいたストーリーに変化が起きる
住処は空っぽ。ドラキュラはすでに姫のいるお城に侵入していた
【結】物語の結末
急いで城へ戻り、ドラキュラを倒す

ここまで書ければ雑誌の編集者や友達に、

らおん
らおん

どんな話書いてるのー?


と聞かれても

らおん
らおん

○○な話書いてるよー!

と話すことができますね。

あとはページ数を決め、仕上げていくだけです。

起承転結についてもっと掘り下げてストーリーを作りたい方は、下記の記事を参考になさってください。

読切マンガのストーリーの作り方 本格的な読み切り漫画のストーリー構成のコツ!それは3つの要素で描くこと

【STEP.3】ページ配分を決める

漫画のページ配分

マンガ雑誌の賞に応募する場合は、雑誌によって決められたページ数があります。

規定のページ数におさまるよう、起承転結で書いたプロットを調節していきます。

らおん
起承転結をページ配分するとこんな感じ!
漫画のページ配分の目安

あくまで目安なので前後しても問題ありません。

ただし30ページ中、20ページに「起」を使うなど極端なページ配分はさけてください。

それは各部分には役割があるので、極端なページ配分にするとその役割を果たせず、物語のバランスが崩れてしまうからです。

起承転結の各部分の役割を表にしてみました。

起承転結の役割

上図を見てもらえばわかる通り、30ページの作品に20ページも「起」を書くと、「承」の部分が短くなり「転」のクライマックスへの助走が足りません。

らおん
そうなると盛り上がりに欠ける作品になっちゃう…

こうならないように、しっかりとページ配分をしましょう。

また書き進めているうちに、ページ数が余るなんてこともあります。

そういうときはエピソードを追加したり、反対に足りなくなったときはどこかを削ったりして、ページ数を調節していきましょう。

この記事の著者
らおん

漫画家

らおん

raon wawaji

プロフィール

SNS(X:@raon_wawaji)やWEBで活動する漫画家。
当サイトでは、長年にわたり身につけた漫画の知識や経験、スキルを基に発信しています。またペンタブや参考書など、漫画・イラストを描く人のために詳細なレビューもしています。プロフィール詳細

漫画プロットの書き方のコツまとめ

なぜプロットを書くのか。それは、ストーリーの軸がブレないようにするためです。

このブレないことは、ストーリーを作る上での迷いを消すことができます。

例えば、

  • 物語を書き始めたが、どうやって終わらせたらいいのかわからない
  • 主人公の目的ってなんだっけ?
  • これは一体なんについての話だったっけ?
  • なにについて描きたかったんだ?
  • 主人公が目立ってない
  • 主人公がいつのまにか違うキャラになっている
  • バトル漫画のはずが推理漫画になっている

こういった軸のブレを避けることができます。プロットを作ることはつまり、

  • 原因=始まり
  • 結果=終わり

ストーリーの始まりと終わりを決めることと同じ。なのでストーリーの軸がブレることがありません。

そしてプロットはどんなものから書いてもOKです。

構想がしっかりあるものからボンヤリしているもの。

これらのアイデアに5Wを決め、起承転結でストーリーの流れを作れば、プロットは完成します。

プロットを書いている途中で、「キャラの会話」や「こんなシーン入れたい」などアイデアがでてくることってありますよね。

プロットとしてはストーリーの原因と結果を作ることが目的ですが、そういったアイデアが湧いてきたらメモして残しておきましょう。

ストーリーを作るときの肉づけになったり、エピソードを追加するときに必ず役立ちます。

らおん
プロットが作れたら次はネーム!

ネームの書き方については下記の記事を参考になさってください。

ネームの面白い書き方のコツ 漫画のネームが面白くなる書き方のコツとは?たった3つを意識するだけ! 漫画のテーマの決め方 【漫画テーマの決め方】ストーリーが思いつかないときに試したい10の方法 読切マンガのストーリーの作り方 本格的な読み切り漫画のストーリー構成のコツ!それは3つの要素で描くこと 漫画の描き方 【漫画の描き方】制作手順と初心者でも身につくテクニックを伝授