漫画制作歴10年以上経ってもこの気持ちは変わらず、今でも絵の描き方系の本で気になったものがあれば、片っ端から読んでいます。
でも難しい本は理解するのが大変。もっと分かりやすくて実践しやすい本がいい。
そんな要望を叶えてくれるのが「ヒロマサのお絵描き講座<顔の描き方編>」です。
ヒロマサのお絵描き講座<顔の描き方編>は、よくやりがちなミスを例に、どうすればうまく描けるのかをマンガ形式で解説しています。
マンガ形式のためテンポよく読め、絵や図解が多いので理解がしやすいのも特長です。
さらにキャラの描き分け方の解説もあります。これを見るとキャラを描くのが楽しくなりますよ。
ということで本記事では「ヒロマサのお絵描き講座<顔の描き方編>」の感想と内容について紹介していきます。
クリックできる目次
ヒロマサのお絵描き講座<顔の描き方編>の内容
気になる内容ですが、本書の目次は以下のとおり。
- 絵を描くための心構え
- バランスの取れた顔
- 正面顔の描き方
- ナナメ横顔の描き方
- パーツを使ったキャラの描き分け
- 年齢の描き分け
- 男性キャラの描き方
- 髪のタイプを知ろう
- リアルな髪の描き方
- 横顔の描き方
- 表情の描き方
要約するとこんな感じです。
- 正面顔の描き方
- ナナメ横顔の描き方
- 顔のパーツの描き方
- 年齢の描き分け
- 髪の描き方
- 横顔の描き方
- 表情の描き方
正面顔の描き方
まずは基本となる十字線のアタリを取るところから。
そして顔のパーツを配置していきます。
このパーツの配置で顔のバランスが変わってくるため、目安となる位置を詳しく解説しています。
マンガ本編が終わると、Q&Aの形で疑問点について触れていますよ。
ナナメ横顔の描き方
ナナメになると立体を意識しないといけません。立体とは正面と側面ですね。
そこから顔のパーツを配置していきます。パーツの位置もしっかりどこに置くのか解説していますよ。
ナナメ横顔は初心者にとっては少し複雑で難しいですよね。でも複雑だということは、多少のズレがあってもそれらしく見えるのでOK!ということでもあるんです。
そしてアオリとフカンについての描き方も解説。
顔のパーツの描き方
パーツの描き分けができると、キャラの描き分けに幅がでてきます。目でもいろんなパターンがあります。
ここの項目はパーツの描き分けで、いろんなキャラが描けるようになるよ。ってお話ですね。
年齢の描き分け
大人から子ども。また同一キャラの年齢別の描き分けなど。
大人と子どもでは、顔のバランスが違います。どうすれば子どもの顔になるのか。年老いて見せるにはどうするのか。
きちんとバランスと取り方や、描き方を解説してくれています。
髪の描き方
まずは髪の表現タイプについて2種類があります
- デフォルメタイプ
- リアルタイプ
それが下記の画像。
この2つの髪のタイプに、それぞれメリットとデメリットを説明し、新たなタイプの髪の描き方を解説しています。
このリアデフォタイプは、デフォルトタイプとリアルタイプのメリットをあわせた、いいとこ取りの描き方です。以下がそれぞれのメリット・デメリット。
【メリット】
・頭に髪を乗せる感覚で簡単に描ける
・奇抜な髪型も違和感なく描ける
【デメリット】
・髪の自然なさらさら感が出せない
・リアリティに欠ける
【メリット】
・髪の自然なさらさら感が出せる
・リアリティがでる
【デメリット】
・髪の描き込み量が増える
・テクニックが必要
そしてリアデフォの描き方を解説。
リアルタイプの髪の描き方も、きちんと解説してくれていますよ。
横顔の描き方
横顔の描き方は正面と同じく立体的ではないから、ナナメ横顔よりも簡単。
バランスさえ取れていれば、うまく描くことができます。
表情の描き方
キャラに大切な表情。表情の描き方というよりは、どんな表情があるのかの解説ですね。
怒った表情はまゆ毛をつりあげて…。とか、そういった話はでてきません。
といった内容です。ただし、最後の方に表情一覧が載っているので、こちらは参考になります。
いろんな表情のサンプルが載っているので、これは使えますよ。
ヒロマサのお絵描き講座<顔の描き方編>の感想レビュー
ヒロマサのお絵描き講座は、とにかく読みやすく理解しやすいです。本編はすべてマンガ。絵で解説されてるおかげですね。
早く読める、これは裏を返すと、超基本的なことしか書かれていない。絵を描くための知識について、深いところまで解説していない、といえます。
正面の顔を描くときに、十字にアタリをとりましょう!っていわれたときの驚きといったら…。
と思いました。しかし、顔をバランスよく描くためには、まずはアタリの取り方を知る必要がありますよね。
初心者がつまづかないように、1から丁寧に解説してくれているんです。
その後、絵がうまく描けない原因を説明し、うまく描くための描き方を解説してくれています。基礎をもう一度勉強するにもいい本でした。
そして個人的に「なるほど!」と思ったのが、顔の描き方だけで終わっていないところです。
大人から子ども。顔のパーツで無限にキャラを描き分けられる方法が解説されています。
あるていど絵は描けるけど、キャラの描き分けが苦手。という人にも役立つ1冊。
「顔の描き方」、というより「キャラの描き方」のほうがしっくりくる。そんな本でした。
【ヒロマサのお絵描き講座の感想レビュー】顔の描き方編はキャラを描くのが楽しくなる本:まとめ
「ヒロマサのお絵描き講座<顔の描き方編>」の感想レビューでした。
本書を読んで感じたのが、とことん初心者に優しく解説していること。また単純な絵の描き方だけではなく、キャラクターとしての描き方を学べることです。
あなたは絵画を描きたいわけではありませんよね。もちろん絵画を描きたい!という人でもOK。
ですが、魅力あるキャラクターのイラストを描きたいと思っていますよね。そんなあなたにおすすめです。
キャラとしての表現も広がるので、絵を描くのが楽しくなりますよ。
本書はシリーズ化しているので、まとめて読むことをおすすめします。