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ストーリーの展開上、主人公を戦わせたいが一体なんのために戦うのか。
その理由を描かないと読者から「え?なんで戦うの?」と、ストーリーに集中してもらえません。
ですが、それこそが答えといえます。

え!どういうこと?
つまり!読者を感情移入させるために「戦う理由」がいる
そう、読者を感情移入させるために“ 戦う理由 ”がいるのです。
ということは“ 戦う理由 ”は読者の共感を得られるものにすればOK。
戦う主人公を応援してもらうことができます。
ということで本記事では「主人公の戦う理由の動機づけ」について解説していきます。
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主人公に戦う理由をつけるときの考え方
主人公がなに者かと戦う、でも戦う理由がない。
とはいえ、取ってつけた理由ではダメ。
読者に感情移入してもらうために、戦うことに対して共感してもらう必要があります。
そして共感してもらうためには、主人公の感情が必要不可欠。
たとえば、
- 逆鱗に触れさせる
- 大切にしているものを壊す・奪う
- 大切な人を傷つける
- 正義と反している行動をとる
- 命の危険を感じさせる
- 自由を奪う
など、主人公が戦いたくなる、または戦わざるおえない状況を作りだすことです。
そうすることで、
- 怒り
- 守りたい
- 正義感
- 生きたい
- 解放されたい
と何かしらの感情をいだき、何者かと戦うことが自然となります。
また、主人公自身が戦う理由をもっている場合もあります。
- 強い奴と戦いたい
- 修行など己を鍛えるため
- 約束を守るため
- 弱い自分を見せたくないから
- 逃げることがカッコ悪いと思っている
何者かと戦う前にこういった理由を主人公に仕込んだり、読者に見せておくと戦う流れが自然になります。
なるほど!
でもね、もっと簡単な方法があるんだよ!
それは主人公の目的のジャマをすることです。
ストーリーは、主人公の目的を達成するために展開していきます。
- 恋愛成就
- 悪い奴をやっつける
- 仕事や夢で成功する
- お宝をハントする
- そのスポーツの大会で優勝する
これらの目的があった場合、
- 恋のライバル
- 競争相手
- ジャマしてくる奴
- 倒すべき相手
など、主人公の目的を阻むことで、自然と戦う流れになっていきます。
本当は戦いたくない主人公の動機づけ
主人公にもいろんな性格のキャラがいます。
- 気が弱い
- 争いが好きじゃない
- 強くない
- 逃げ癖がある
など、戦いを好まない主人公もいますよね。
でも時として、本当は戦いたくないのに戦わなくちゃいけない。
そういったストーリー展開になることもあります。
たとえば、
- 戦わないと生きて帰れない
- 戦わないと大切な誰かが死ぬ
こういった状況、もしくは
- 大切な人
- 幸せな環境
- 誇りや信念
など、なにかが失われるのを守るために戦わせます。
これが本当は戦いたくない主人公の動機づけです。
『戦いたくない』とネガティブなので、理由もそういったネガティブな感情からくるほうが、共感を得られやすいです。
主人公が戦う理由づけでダメな例
戦う理由としてダメなものがあります。
それは……
です。これがなぜダメなのか。
主人公が戦う理由として、この「世界を救うため」は読者の共感が得られにくいからです。
感情は日常で感じる想いなので、「世界を救うため」になにかをする。ということがイメージできません。
たとえば、
- 世界を救うために暴力団と戦う
- 世界を救うために詐欺師と戦う
- 世界を救うために世界チャンピオンと戦う
- 世界を救うために眠気と戦う
これだとなんのこっちゃ、ですよね。
世界を救う=○○と戦う、が成立していないので感情移入ができません。
ではどうしたらいいか?
それは、日常で行動する感情に落とし込むことです。
先ほどの例でいうと、
- ナンパされた彼女を助けるため暴力団と戦う
- だまし取られたお金を取り戻すため詐欺師と戦う
- 世界一になるため世界チャンピオンと戦う
- 仕事を終わらせるため眠気と戦う
こうすれば、戦う理由がわかりやすいですよね。
このように行動する理由を、現実でもあり得る理由にすることが大切です。

なるほど!要は個人的な理由じゃなきゃダメってことね!
そう!世界とか誰かのためとか綺麗ごとの理由は共感を得られないんだ…
わかりやすい例でいえば、『ドラゴンボール』がそうですね。
「サイヤ人編」や「フリーザ編」でも悟空は地球を救うためや、宇宙を救うために戦っていません。
という個人的な理由や、読者が日常でも感じる理由で戦っています。
そしてその結果、地球を救うのです。
主人公の戦う理由の考え方とダメな例まとめ
主人公が戦う理由は、読者の共感が得られるもの。
そうでなければ面白く感じてくれません。
主人公の感情を大切に描き、その感情から戦う流れにもっていくようにすると、読者は共感してくれます。
これは主人公に限らず、サブキャラや敵キャラでも同じです。
あなたが何者かと戦うときに、どういった理由なら戦えるのかを考えると、その答えを導き出せるかもしれません。