初心者の方にとって、背景ってなんだか難しいですよね。
え?え?背景ってどうやって描いたらいいの?
わたしもマンガ制作経験10年以上あって、今なお背景は得意じゃありません。
得意じゃないからこそ、背景の描き方の本は片っ端から読んできました。
背景関連だけで数十冊は超えています。
その中で、「これは!!!!」
と思う本がやっぱりあるんですよね。
そこで本記事では、漫画制作経験10年以上、マンガ・イラストの描き方本を数多く読んできた私が、背景が描けるようになるオススメの本を紹介します。
初心者の方に向けて、厳選した5冊です。それではご覧ください。
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【初心者】描けない背景が描けるようになるおすすめの本5選
背景を描きたいのに描けないのはツライ。背景が描けるようになる本はないか?
あなたのその気持ちが分かるからこそ、背景を描くのに本当に役立つ本だけを厳選しています。
全て初心者向けのため、背景をある程度描くことのできる方は、物足りない内容の本かもしれません。
ですが、あなたが初心者なら必ず役に立つこと間違いなしです。
1.パース塾
この「パース塾」は、わたしが今まで見てきた背景本の中で、世界一わかりやすい本です。
今まで他の、背景描き方関連の本で挫折した方でも、本書「パース塾」なら必ず理解できます。
図解やイラストをメインに、背景を描くための基礎知識や描き方を、これでもか!というくらい丁寧に説明されています。
以下が本書「パース塾」に含まれている内容です。
- パースの基礎知識
- 1点透視
- 2点透視
- 3点透視
- 増殖や分割
- いろんな形を描く
- 建物の描き方
- 背景に人物をあわせる
本のテイストはこんな感じ。
出典「パース塾」
- 背景を一度も描いたことがない
- 背景に苦手意識がある
- パースの知識がない
- パースの取り方がわからない
本書「パース塾」はシリーズ化しています。
以下シリーズ。
シリーズ本の使い方としては…
- 「パース塾」で基礎知識や描き方を知り、練習する
- 実践編で描いて経験を積む
- 構図編で背景の見せ方を強化する
という感じでステップを進んでいくと、背景が描けるようになりますよ。
もちろん全て揃えなくても、1冊だけでも勉強になります。
ちなみに「パース塾練習帖」はあってもなくても、どちらでもいいです。
デジタルで背景を描きたい方は、「デジタルパース塾」がおすすめです。
ただしペイントソフトはCLIP STUDIO PAINT(クリスタ)なので、それ以外のソフトを使っている方は注意してください。
まったくの初心者で、どの本にしようか迷ってるならこの1冊がおすすめです。
2.パース講座
「パース講座」はマンガを描くために、背景を習得しようとしている方におすすめの本です。
背景をまったく描いたことがない、パースが全然わからない。
そんな方にも一から丁寧に教えてくれる本です。
さらに本書の特徴として、パースの基礎知識と描き方を学んだあと、それをマンガに活かす方法も教えてくれます。
理論的に正しいパースよりも、実際のマンガで表現されているパースを重視。
まさにマンガを描く方にうってつけの本です。
本書「パース講座」の主な内容は以下。
- パースの概念・基礎知識
- アオリとフカン
- 3種類の透視図法の違い(描き方)
- トリミングの知識
- 広角レンズの知識
- マンガ背景としての実践編
本書「パース講座」の中身はこんな感じの雰囲気。
出典「パース講座」
- パースの基本的な知識が欲しい方
- 消失点をどこにとればいいか分からない人
- マンガとしてのパースを知りたい人
- マンガで活かせる背景の描き方を知りたい人
注意点が1つ。
現在はKindle版でしか出版されていません。紙の本として取っておきたい方は手に入れることができません。
紙の本でマンガの背景の描き方をお探しの方は、次に紹介する本がおすすめです。
3.マンガパースと背景の描き方の教科書
本書のフルの名前は「超入門これなら描ける!マンガパースと背景の描き方の教科書」です。
こちらもマンガ描きさんにおすすめの一冊。
とことん初心者に寄りそった構成で、圧倒的に分かりやすいです。
まずはじめに、マンガ形式で初心者の陥りやすいミスを見せてくれます。
そのあとで、その原因とどうすればうまく描けるのか。
という説明パートに入ります。
そのため、難しく感じるパースも理論的に理解することができます。
さらに写真や図解、イラストで丁寧に解説してくれるので、背景を描くことについての知識が深まります。
背景をうまく描けるかどうかは、その描き方を知っているという知識によるところがあります。
もちろん人物デッサンと同じで、練習しないと上手くなりませんが、まずは最初の一歩として役割を果たしてくれます。
本書「マンガパースと背景の描き方の教科書」は、手間も惜しみなくかけて、とことん作り込まれています。
マンガを描く方なら絶対もっておきたい1冊ですよ。
「マンガパースと背景の描き方の教科書」の主な内容はこちら。
- パース・背景の基本
- 1点透視図法の描き方
- 2点透視図法の描き方
- 3点透視図法の描き方
- 分割法と増殖法の描き方
- パースがついた人物と背景にあわせた描き方
- コマの割り方・作り方
- 魅力的な背景の描き方
中身の雰囲気はこちら。
出典「マンガパースと背景の描き方の教科書」
- 背景の描き方がよく分からない人
- パースについての理解が乏しい人
- マンガとしての背景を描きたい人
- 効果的な構図やアングルも学びたい人
4.キラとマリアの背景が描きたい! 部屋・家具・建物編
主に屋内の背景を描きたい方におすすめの本です。
パースについての知識は他の本と変わりませんが、それ以外の部分で重宝します。
例えば、窓の仕組みや畳の敷き方など。
さらにマンガ形式で進んでいくので、とっても分かりやすいです。
特に室内の構造を知れる本は数少ないので、持っておいて損はない1冊ですよ。
「キラとマリアの背景が描きたい!」の主な内容は以下。
- 和室の構造と描き方
- 洋室の構造と描き方
- 分割法と階段の描き方
- デスクやイスなどの家具の描き方
- 日本家屋とビルの外観の描き方
- パースの基礎知識
本書の雰囲気はこんな感じです。
出典「キラとマリアの背景が描きたい! 部屋・家具・建物編」
- 屋内の背景が描きたい人
- 家具などの屋内にあるモノの構造を知りたい人
- マンガで背景を描く人
本書は室内編ですが、自然編や学校編などシリーズ化されています。
すべてオススメなのでぜひチェックしてみてくださいね。
5.ポチとボクのかんたんパース
他のパース本を読んで諦めた方は、本書「ポチとボクのかんたんパース」がおすすめ。
イラストメインでパースについて解説されています。
本書を紹介するにあたり、Amazonレビューを見ました。
おそらく説明文が、難しく感じる言い回しなのが原因かもしれません。
筆者が海外の方なので。
とはいえ、内容は確実に初心者向けです。
しかもパース本の中では手が届きやすい値段。1000円切ってますからね。
いいレビューもたくさんあるので、海外発の本に抵抗ない方にはおすすめです。
※中身はもちろん日本語。
内容の雰囲気はこんな感じ。
出典「ポチとボクのかんたんパース」
- 簡単な描き方を知りたい
- パースについては少し知っている
- 値段は手頃なものがいい
ページ数は30Pなので、「薄っ!」と感じるかもしれません。
ですが、難しい説明をずら~っとしている本よりはだいぶタイトです。
まずは軽く基礎知識を知りたい方にはおすすめ。
アナログ背景の描き方が分かるおすすめの本5選:まとめ
本記事で紹介したパースの本は、どれも初心者の方向けに5つ紹介しています。
おすすめの基準は
- 分かりやすく丁寧か
- パースの基礎知識が得られるか
- 背景を描くときの助けになるか
- 中級者になるためのステップとなるか
など、とことん初心者の方に寄りそって厳選しています。
そしてこれだけは言いたいのですが、紹介した本を読んだだけでは背景は上手くなりません。
本で得た知識と描き方を実践し、練習を積み重ねることで上手くなっていきます。
これは人物デッサンでも同じことが言えますよね。
絵は練習してナンボです。
そしてその練習のための参考として、紹介した本を役立ててもらえればうれしいです。