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評価:5
絵やイラストをやっているけど、キャラをうまく描くときのコツが知りたい。
こういうふうに描けばいいんだってわかると、自分でも上手く描けるに違いない。と感じている人は少なくないはず。
実際、絵を描くときは描き方を知っているか知っていないかで、その上手さが変わってきます。
そしてそんな上手く描くコツをまとめている、人体ドローイングの本としてもおすすめなのが「TACO直伝!知っているだけで劇的に上達する人体ドローイングのコツ390」です。
ページ数はなんと400P越え。顔や身体、手足など、パーツごとに絵を描くコツが載っています。
実は本書は海外版もあるのですが、私はこの本が好きすぎて日本語訳が出る前にも買っていました。つまり今回ので2冊目。海外版はこちら↓。
文は韓国語?と英語のみなので、和訳しながらせっとと模写する日々。模写するだけでもだいぶ画力は上がります。
値段も4,500円くらいしましたが、日本語版はなんと2,200円と半額くらい。400ページ以上あって2,200円は正直安いです。
初心者~中級者の人に役立つ、イラストの描き方でおすすめの本といえばコレ。
と、熱く語るのもこのくらいにして、さっそく本書の中身をレビューしていきたいと思います。
出版社様に中身を載せる許可も得ているので、そちらもお見せします。
- 頭や身体、手足など絵を描くためのコツ
クリックできる目次
TACO直伝!知っているだけで劇的に上達する人体ドローイングのコツ390の内容
「TACO直伝!知っているだけで劇的に上達する人体ドローイングのコツ390」の目次は以下のとおり。
目次に沿って内容を紹介していきます。
人体
この章では”人体”、つまり上半身と下半身ついて書かれています。部位は首から足まで。
胸やお腹、背中、そして骨盤などがメインです。
- 首 / 肩
- 胸
- 脇 / 腹筋
- 側面
- 背面
- 腕 / 手
- 流れ
- 骨盤
- お尻
- 脚 / 足
- 人体のポイント・ドローイング
下図は腹筋を描くときのコツ。腹筋のシルエットや見え方について書かれています。
図解とともにコツが書かれていますが、どの部分を指しているのか黄色でわかりやすく示されています。
続いて下図は上半身の動かし方と、男女差によるシルエットの違いです。
上半身を屈折させるときは、伸びる方は弓なりの曲線。反対側はくの字のラインで表現できます。
男女差のシルエットの違いは、腰のくびれ。これはどの本でも書かれていますが、こういった基礎的なことも抑えてあります。
ここから下半身の内容です。
下図は骨盤と上半身の関係性について。左ページ:鎖骨のラインと骨盤のラインを傾かせるほど、躍動感を出せます。いわゆるコントラポストというもの。
上図、右ページは上半身を簡単にねじる方法の1つ。胸郭と骨盤を好きな角度で描いて、4つ角を繋げるというもの。
描きたいポーズのイメージはあるけど、身体と骨盤の向きが掴みづらいときなどに有効な方法です。
続いて下図は骨盤を描くコツ。
骨盤はランドマークと呼ばれる、外見からでもわかる骨の位置です。つまり腰を描くときに骨盤を描くと”それらしさ”が増します。
他にも首や鎖骨、胸、背中など正面から見たときや、側面からの描き方などが書かれています。
顔
顔の描き方のコツが載っている章です。
基本的な構成は頭部の描き方、顔のパーツの描き方、角度違いの見え方や髪の描き方など多岐にわたります。
- 頭
- 目
- 鼻
- 耳
- 口
- あご
- 首
- 側面
- 髪
- 顔のポイント・ドローイング
キャラの気質(性格的なもの)が違うと、同じ笑うという表情でも、描き方が変わってきます。なのでこれも重要な要素。
下図は頭の傾きと立体感について書かれています。
顔を球体ではなく立方体と捉えて、傾きにあわせて面を描く、という方法。これによって立体感が意識できるように。
こういった頭部の描き方から、目・鼻・口・耳などのパーツを描くコツも書かれています。
そして下図は髪を描くコツについて。
ドローイング系の本で、髪の描き方まで解説してるのは珍しいです。上図では髪がどんな風になびくのか、ポニテのように結ってある髪はS字を意識。などコツが書かれています。
腕と手
腕と手を描くコツが書かれている章です。内容は以下。
- 肩
- 腕
- 手首
- 手
筋肉の付き方など、難しいことは抜きにして”こう描けばいいよ”ということを教えてくれます。
下図は腕の方向性(前方なのか後方に向けているのか)や、ひじ付近の三角形のシルエットなどについて解説しています。
腕を前・後ろ、どちらに向けているのかは、ひじ関節の曲線の向きによって変わります。本書に記載はありませんが、これはラッピングラインと呼ばれるもの。
身体がどちらに向いているかやアオリ・フカンなどを表現するための技法です。
続いて下図は、手の指や形状について。
手の指は扇形に広がり(左ページ)、手の平の小指側には肉がついてるため、膨らます(右ページ)ことが書いてあります。
脚と足
脚と足を描くコツについて書かれている章です。
- 脚
- 太もも
- ひざ
- 足首
- 足
- 脚のポイント・ドローイング
下図は太ももを描くときのコツについて。
太ももは立っている時(側面)は、前にボリュームを出して、座ると肉がつぶれたようなシルエットになります。
この座ったときの太もも。ついつい楕円で描いてしまいがちですが、そうではないのがポイントです。
続いて下図は足の比率について書かれています。
親指とカカトはだいたい同じ長さ。横から見たとき、足の甲の長さは足首の幅の約2倍など、足をバランスよく描くコツが記載。
こういった人体の比率を覚えておくと、バランスが崩れた変な絵になりません。おさえておきたいポイントです。
イラストレーション
顔や全身などを、角度違いやフカン・アオリ別にイラストが数点描かれています。
約18ページほどのおまけ的な要素です。いろんな角度から描くときの参考に使えます。
TACO直伝!知っているだけで劇的に上達する人体ドローイングのコツ390のレビュー
400ページ以上にわたって描かれている、人体ドローイングのコツ。
身体のすみずみまで網羅されてるんじゃないかってくらい、細かな個所についても描かれています。
男女差がでる部分についても言及しているため、男性・女性キャラを描くときにも役立ちます。
また、難しい用語や複雑な人体構造には触れられていません。コツを解説するための最低限の人体構造(筋肉や骨)にとどまっています。
そのため初心者でも取っつきやすいのが特徴。見本の絵も見やすくわかりやすいです。
万人受けする絵柄のため、コツやポイントを抑えながら、模写するのがおすすめ。描いていて楽しくなります。
加えて言うなら、美術解剖学の知識が少しでもあると、より本書を活かせます。
美術解剖学は人体の単なる知識、その知識をもとにどうやって絵を描くか、という本書の内容が組み合わさると最強。
美術解剖学を学ぶには「スカルプターのための美術解剖学」が個人的におすすめ。
解剖学というと、難しい用語と文章のイメージですが、これは3Dや実写、イラストを駆使してビジュアルで理解できる構成になっています。
なので人体構造を学びたいならこれがおすすめ。
とはいえ、人体構造の知識がなくても理解できる構成になっているので、まずは「TACO直伝!知っているだけで劇的に上達する人体ドローイングのコツ390」だけでOKです。
とにかく描いて描いて上手くなりたい!人体を描くコツを知りたい!という人におすすめ。
TACO直伝!知っているだけで劇的に上達する人体ドローイングのコツ390はこんな人におすすめ
「TACO直伝!知っているだけで劇的に上達する人体ドローイングのコツ390」は難しい理屈は抜きにして、ドローイングするためのコツが載っている本です。
そんな本書をおすすめするのはこんな人。
- 人体を上手く描くコツを知りたい
- 解剖学や人体構造の話が苦手
- 絵の練習用に模写する素材を探している
図解の絵がうまいので、コツを知りつつ模写するだけでも、画力があがります。
絵がもっと上手くなりたい初心者の人から、人体構造は軽く知っているという中級者の人まで、幅広く活用できる本です。
また400ページ以上もあるため、絵の練習がしたい。模写したいけど素材がない。などの時にも活用できます。
つまり手元に置いておけば、絵の練習には困りません。それくらいおすすめの1冊。
TACO直伝!知っているだけで劇的に上達する人体ドローイングのコツ390の書籍情報
書籍名 | TACO直伝! 知っているだけで劇的に上達する 人体ドローイングのコツ390 |
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ページ数 | 192ページ |
著者 | TACO |
出版社 | パイ インターナショナル |
発売日 | 2023/11/22 |
価格 | 2,200円 (電子:2,156円) |
著者はウェーブトゥーン作家であり、基礎キャラクターの描画講師もしている。
PixivやSNSなどで絵の描き方を発信中。
TACO直伝!知っているだけで劇的に上達する人体ドローイングのコツ390のレビューまとめ
TACO直伝!知っているだけで劇的に上達する人体ドローイングのコツ390のレビューでした。
400ページ以上とボリュームが多いのに価格は安い。かといって内容が薄いかと言われれば、そうでもない。
むしろ人体ドローイングのコツを390も掲載。図解の作画もクオリティが高いです。
キャラを描くコツを知りたい人も、絵の練習や模写をしたい人にもおすすめ。
- 頭や身体、手足など絵を描くためのコツ