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キャラクターイラストは顔が命ですが、生き生きと魅せるためには表情が大事。
どんな表情をするかでそのキャラクターの個性までもが伝わってくるからです。
しかし顔の描き方に特化した本でも、表情は軽く触れられる程度。複雑な表情の描き分けまでは理解できないことがほどんどです。
一般的なイラストの描き方系の本ならなおさら。顔の表情を描き分けるには、表情に特化した本で学ぶのが一番です。
ということで本記事では、顔の表情を描くのにおすすめの本を紹介していきます。
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顔の表情を描くのにおすすめの本6選
顔の表情を描くのにおすすめの本を紹介します。
個人的に一番役に立ったのは「表情-顔の微妙な表情を描く」。これで表情筋の動きが理解できるので、顔のパーツをどう動かせばいいのかがわかります。
表情-顔の微妙な表情を描く
表情-顔の微妙な表情を描くは、顔を動かす筋肉についての解説があり、なにが表情を作っているのかを知れます。
そのため”笑みは口角を上げて描く”などの上っ面ではなく、”笑みはこの筋肉が動くから口角が上がって見える”といった本質的なことが学べます。
つまり表情の人体解剖学版。表情筋を理解すれば、自由にキャラの感情を描けるようになります。
下図は喜び(笑い)の描き方の解説。
喜びのときに顔に表れる表情の特徴や、筋肉の動きについて書かれています。
続いて下図は悲しみの描き方。
本書では基本となる以下の6つの表情の描き方を解説しています。
- 悲しみ
- 怒り
- 喜び
- 恐怖
- 嫌悪
- 驚き
さらに巻末には1つの表情で段階的に強弱をつける描き方と、各表情の描き方の要約をまとめてくれています。
収録イラストが写実的で解説文もそこそこ多いため、こういった本が慣れていない人は大変かもしれません。
ですが顔の表情の本としては個人的にNo.1。本書のおかげで劇的に表情の描き分けが上手くなりました。
いわゆる萌え絵や可愛いイラストが好みの人は、本書とその可愛いイラストで図解された本との併用がおすすめ。
表情筋を学んだうえで、それを自分好みのイラストに落とし込めるためです。
表情を学ぶならはずせない1冊。初心者にもおすすめ。
スカルプターのための美術解剖学2 表情編
スカルプターのための美術解剖学2 表情編は、実写や3Dで視覚的にわかりやすい顔に特化した解剖学です。
解剖学の本なので絵としての描き方は載っていませんが、表情筋を理解することは大切。
本書の特徴として長く難しい文章は避け、できるだけビジュアルで解説しています。
ビジュアルメインのため、視覚的に理解できる点もメリット。
また実際の人物の表情と、その筋肉がどう動いているのかの比較があり、わかりやすいのも特徴です。
本書は「スカルプターのための美術解剖学」のシリーズ。今回は”表情”に焦点を当てていますが、前シリーズの人体についてのものもおすすめ。
ビジュアルで解説しているため、専門的で難しい文章が苦手な人、人体解剖学の初心者にもおすすめです。
イラストレーター・漫画家は必ず持っておきたい1冊。
デジタルイラストの「表情」の描き方事典
デジタルイラストの「表情」の描き方事典は、喜怒哀楽のような基本的な表情から、トキメキや企みなど応用的な表情まで、作例870点以上でその特徴が書かれています。
まさに「こんな表情が描きたい」といったときに資料として使える本。
下図は喜びを描くときのコツと作例です。
同じ表情でも横やフカンなど、角度による見え方の違いも確認できます。描きたい角度を参考にできる点もメリット。
続いて下図は、”狂気”といった特殊な表情のコツと作例。
特殊な表情は上記以外にも、ドヤ顔・嫉妬・呆れ・疲れ・感動など、他の本ではあまり見ない表情も収録されています。
幅広い表情に対応した1冊。参考資料としても持っておくのがおすすめ。
キャラの気持ちの描き方
キャラの気持ちの描き方は、表情や体の動きでキャラに命を宿し、生き生きと魅せるためのテクニックブックです。
喜怒哀楽の基本の表情のほかに、気分・気質・人間関係といった独自の切り口で、キャラクターの感情表現を学べます。
下図は「問いかける表情」ですが、キャラの性格やそのときの気持ちで変化する様が解説されています。
心配や無関心でも微妙に表情が違うのを感じ取れます。
こういった喜怒哀楽のような単純な表情だけでなく、シーンやキャラの微妙な心の動きにあわせて表情を描く術が知れます。
続いて下図は驚きの表情。ボディランゲージもキャラの気持ちを伝えるテクニックとわかる解説です。
“表情”を記号的に描く…。のではなく、どう描けばキャラの気持ちを表現できるか、に焦点を当てた本。
シチュエーションや様々なシーンに活用できるため、そういったイラストや漫画を描く人におすすめです。
デジタルツールで描く!感情があふれ出るキャラの表情の描き方
デジタルツールで描く!感情があふれ出るキャラの表情の描き方は、基本的な表情の描き方のほか、恋愛・バトルなどといったシチュエーションごとの表情も収録されています。
デジタルツールで描く!とありますが、デジタルツールの機能を使った描き方ではないため、アナログでも使えます。
表情の描き方系の本ではなぜかあまり触れられない、表情筋の解説があるのも特徴です。
また同じ表情でも、男女や年代にわけて書かれている点も参考になります。
800点以上の解説イラストがあり、作画事例をいたくさん見たい人に最適です。
ポーズと表情の演出テクニック
ポーズと表情の演出テクニックは、魅力的なキャラクターを描くためのポーズと表情のテックニックを学べます。
表情の描き方というより、キャラをより魅力的に見せるための演出方法としての表情、といった内容です。
下図はキャラクター性が伝わる表情を作る流れ。
表情は基本的に眉と口の動きで決まります。ポジティブな時とネガティブな時でその形状を覚えておくと、絵を描くときに活用できます。
そして表情以外にもキャラクター性を伝える演出方法として、ポーズの解説もあります。
クール、頑張り屋、恥ずかしがり屋など、キャラクターのタイプにあったポーズ・表情の演出方法を知れるのが本書の特徴です。
キャラクターの性格やタイプ、属性にあった表情を描きたい人におすすめ。
表情カタログでおすすめの本3選
表情カタログは描き方を学ぶのではなく、描くための資料として持っておくと便利です。
またいろんな表情が載っているため、バリエーションなどの引き出しやストックを増やせる利点もあります。
女の子の表情カタログ
女の子の表情カタログは、クール・小悪魔などの性格や、ギャル・お嬢様などの属性ごとに、各キャラがどんな表情をするかが載っています。
下図は真面目な性格の子がする表情。
表情は喜び・怒り・悲しみ・泣く・驚き・照れの6つが記載。さらにボディランゲージもあわせた感情表現についても書かれています。
続いて下図は研究家という属性がある子の表情です。
イラストや漫画でこんなキャラが描きたいな、と思ったときに活用できる本。
特に漫画ではカタログの表情からエピソードを膨らませたり、キャラを掴む取っかかりになります。
表情カタログ おとな編
表情カタログおとな編は、多国籍の老若男女の表情が数多く収録されています。
カタログといっても喜び・怒りなどの感情にカテゴライズされているのではなく、ただいろんな表情をしている人が載っているだけです。
多国籍であるため、いろんな人種の同じ人による表情の変化が確認できる点が特徴です。
また微妙に角度も変えてるので、さまざまな角度を描くときにもそれなりに対応できます。
笑顔・驚きなど型にはめた表情ではないため、微妙な表情やバリエーションなどのストックを増やせます。
表情カタログ こども編
表情カタログこども編は、0~19歳の多国籍男女のいろんな表情が収録されています。
本の構成は「表情カタログこども編」と同じです。
白黒なので見づらい箇所もありますが、図鑑と同じような感覚で持っていると、資料として重宝するときがきます。
感情類語辞典シリーズ
感情類語辞典は絵の描き方の本ではありませんが、人の感情について深く知れる良書です。
例えば「怒り」という1つの感情に対し、反応・体の変化・精神状態など複数の項目で解説されています。
そして掲載されている感情は130個。感情についての理解が深まり、キャラの表情を描くときに取り入れると、グッとクオリティが上がります。
そしてこの感情類語辞典は他のシリーズもあり、あわせて持っておくと便利。表情を描くのに参考になるシリーズは以下です。
表紙 | |||
---|---|---|---|
タイトル | 感情類語辞典 | 性格類語辞典 ポジティブ編 |
性格類語辞典 ネガティブ編 |
特徴 | 反応や体の変化、精神状態など 130もの感情について解説。 |
フレンドリーや知的など ポジティブな性格99項目を解説。 |
臆病や心配性など ネガティブな性格106項目を解説。 |
ページ数 | 324ページ | 270ページ | 287ページ |
出版社 | フィルムアート社 | フィルムアート社 | フィルムアート社 |
著者 | アンジェラ・アッカーマン ベッカ・パグリッシ |
アンジェラ・アッカーマン ベッカ・パグリッシ |
アンジェラ・アッカーマン ベッカ・パグリッシ |
価格 ※変動する場合有 |
2,200円 (電子:1,980円) |
1,430円 (電子:1,100円) |
1,430円 (電子:1,100円) |
表情の描き方を知っても、いまいちキャラが乗ってこない。人の感情を心の底から表現したい。そんな人におすすめです。
表情の描き方でおすすめの本まとめ
表情の描き方でおすすめの本を紹介しました。
本にもそれぞれ特徴があり、表情筋など解剖学の観点から描き方を教えてくれる本。
喜怒哀楽などの表情の特徴とコツを解説している本。資料として活用できるよう、いろんな表情を数多く収録しているカタログ的な本。
初心者はまずは表情の特徴やコツを解説している本から入って、その次に解剖学で表情筋を学ぶルートがいいかもしれません。
参考資料としてカタログ本ももっておくと、いざというとき便利です。
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