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漫画にとって吹き出しは重要。
いくつか種類があり、使い分けることでシーンにあった演出ができます。
吹き出しも大切なんだね!
そうだね!効果もあわせて吹き出しの種類を紹介するね!
というわけで本記事では「漫画の吹き出しの種類」について解説していきます。
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漫画の吹き出しの種類
漫画のフキダシには大きくわけて3種類あります。
それでは詳しく解説していきます。
声に出す系の吹き出し
いわゆるセリフ。キャラクターが声を発する吹き出しの種類です。
通常
キャラがふつうに話しているときの吹き出しです。
特に説明はいりませんね。
通常キャラ同士が会話しているときは、この吹き出しを使います。
叫ぶ・大声
キャラが叫んだり、大声で話すときに使う吹き出しです。
通常の吹き出しより目立つため、読者にインパクトを与えます。
キャラに何かを主張させたいときや、感情が高ぶったときに使うと効果的です。
小声・ヒソヒソ
小さい声で話してるシーンに使う吹き出し。
といっても点線で表現することはほとんどないですね。こういうやり方もあるよ、といった感じです。
例では点線にしていますが「小声(内緒話)」ということを伝えるなら、他にも方法はあります。
小声だと伝わるように、描き文字も小さめに描くのがポイントです。
耳打ちしている様子を描いて、こっそり感を演出します。
ご機嫌・楽しい
楽しさやワクワク感を伝える吹き出しです。
中に入るセリフもポジティブなもの。
キャラの表情も笑顔だと、より楽しい雰囲気を演出できます。
動揺・弱気
キャラが動揺している、または弱気な発言のときに使う吹き出しです。
絶望や諦めのときも有効。
キャラがネガティブな感情になっているときに使うと効果的です。
心理描写系の吹き出し
心理描写とは声に出さないセリフのこと。心の声です。
貼り付け
吹き出しを描かないオーソドックスな心理描写の表現です。
吹き出しを描かないことで、キャラの考えや心の声であることを読者に伝えます。
フラッシュ
心の声を少し強調したいときに使います。
またフラッシュにもいくつか種類があり、心躍るポジティブな心理描写なら、下図のように描くのも効果的です。
ウニフラッシュ
フラッシュより強い感情のときに使う吹き出しです。
- 思いつめている
- 決意や決心
- 心の中でガッツポーズ
頭の中で深く考えているときや、顔には出さないが強い感情がでたときに使うと効果的です。
ウニフラッシュの描き方は下記の記事で解説。
漫画の集中線や効果線の書き方!コツやポイントを丁寧に解説ベタフラッシュ
背景をベタで塗りつぶす心理描写の表現です。
背景が黒いためベタフラッシュより強い感情として読者に伝わります。
また強い感情だとしても、ポジティブ心理のときに使うのは、あまり有効ではありません。
- 強い驚き・衝撃
- 強い願望・祈り
- 絶望・失望
上記の感情のときに使うとより効果は高まります。
ベタフラッシュの描き方は下記の記事で解説。
漫画の集中線や効果線の書き方!コツやポイントを丁寧に解説考えごと
キャラの考えていること。思っていること。そんなときに使う吹き出しです。
セリフに重さがない、軽めなときに使うのが一番あっています。
反対に重要な心理描写のときには、あまり使いませんね。
ナレーション系の吹き出し
劇中の語りなど、前置きや設定などを読者に伝えるための吹き出しです。
ナレーション・独白
作品の冒頭や劇中で、その世界観の設定を伝えるための吹き出し。
「時は20XX年。人類がまだ地球に生息していた時代。」
といったものもナレーションの一部です。
また独白(モノローグ)といったキャラ目線のナレーションもこれにあたります。
1人語り、心で感じたことをナレーションとして、読者に伝える役割です。
アナウンス
人の声による場内アナウンスや、機械音声のときに使う吹き出し。
通常の吹き出しを使うと、物語に参加するキャラだと認識されてしまいます。
なので通常の吹き出しと形を変えて、単なるアナウンスであると伝えなければいけません。
吹き出しの基本ルール
吹き出しの描き方には暗黙のルールがあります。
それはどのキャラのセリフか読者に分かるように描く。です。
そんなの当たり前じゃん!
シーンによっては分かりづらいときあるんだよ
作者は誰のセリフかわかっているつもりでも、読者からするとそれが伝わらないことがあります。
まずは吹き出しの基本ルールから見ていきましょう。
誰のセリフかわかるように描く
漫画を描くうえでこの意識はとても大切です。
誰がなにを話しているのかが分かりづらいと、ストーリーが頭に入ってきませんよね。
どのキャラのセリフなのかをわかりやすくする方法は2つ。
です。
吹き出しのしっぽを描く
意外とバカにできないのが「しっぽ」です。
たまにWeb漫画なんかでは、このしっぽを書かない人も見かけます。
コマ内にキャラが1人なら誰のセリフかわかるのですが、複数人いるとやはりわかりづらいです。
話しているキャラに向けて「しっぽ」を描きましょう。
キャラの近くに描く
これも大原則です。
なにか狙いがあるなら別ですが、通常はキャラの近くに吹き出しを描きます。
下図の場合はわかりにくいため気をつけましょう。
こんなシーンは要注意
吹き出しを描く基本ルールはとても簡単ですが、シーンによっては注意が必要です。
特に1コマで下記のようなシーンを描くときは要注意です。
誰がなにを話してるのかパッと見でわかりづらいですよね。
ただキャラとセリフを配置するだけだと、わかりづらくなります。
一見、映ってるキャラのセリフかと思いきや、そうじゃない。わかりづらい見せ方になっています。
例にあげた上記のようなシーンは、誰がどのセリフを話しているのか、わかるような工夫が必要です。
どうしても分かりづらくなるようであれば、構図を変えるか見せ方を変えるか、いろいろ調整してみてください。
漫画の吹き出しの種類まとめ
漫画のフキダシには大きく3つの種類があります。
それぞれの吹き出しをシーンごとに使い分けることで、より読者に伝わりやすい演出が加わります。
逆をいえば、狙いたい効果や演出があれば、吹き出しはどんな形でもOKです。
キャラの感情や心情を適切伝えるにはどうしたらよいか。それを考えて描いてもらえればと思います。