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わたしは漫画をかれこれ10年以上描いていますが、効果線ってやっぱり大事なんです。
シーンに勢いをつけるためや、読者に見て欲しいところを示す視線誘導的な使い方など、効果線をつけるだけで演出の幅は広がります。
本記事ではさまざまな効果線の書き方やコツ、使うシチュエーションなども交えて解説していきます。
クリックできる目次
【漫画】効果線の描き方は線が大事
漫画の効果線とは、
- 集中線
- スピード線
などを指します。
どの効果線でも、うまく描くには線の引き方が大事です。
線の幅や間隔、長さなどはあと。まずはきれいな線が引けるようになりましょう。
きれいな効果線を引く定規の使い方
きれいな線を引くには、定規の使い方も大切です。
使う画材は以下の3点。
- 定規
- ペン
- インク
定規は下にインクが広がっていかないよう、エッジ部分を逆さに使います。
さらに1円玉を数枚貼り付けると、定規で 引いた線をこすることがありません。
効果線もですが、背景を描くときに引く線も定規でこすってしまうことがあります。
ですが、定規のエッジの部分を使う・1円玉を貼りつける。などすると原稿用紙を汚さずに線を引くとこができます。
効果線の線を引くコツ(アナログ)
効果線を引くコツは、線幅が均一にならないようにすることです。
はじめは筆圧をかけて線を太くし、抜きの部分で筆圧を弱くするときれいいな線が引けます。
線を引くことに慣れてきたら、徐々にスピードを上げていきましょう。
効果線にスピード感を出したいときは、ゆっくりではなく勢いよく線を引くと効果的。
効果線の線を引くコツ(デジタル)
CLIP STOUDI PAINT(クリスタ)などのデジタルソフトでも、線を引くコツはアナログと同じ。
線幅が均一にならないようにします。
デジタルでは定規は使わないので、線の入りと抜きにだけ注意すればOK。
クリスタを使った効果線の引き方は、下記の記事を参考にしてください。
【図解】クリスタで集中線や効果線を描く具体的な方法!【漫画】集中線の描き方
集中線を描くときは、線が集まる中心点を決めます。
そしてその中心点に向かって線を引きます。
線の密度や太さで印象が変わるので、そのシーンにあわせて調節しましょう。
集中線は主にこんなシーンで使います。
- 力強くセリフを言う
- 必殺技などの攻撃が当たる
- 注目してほしいコマ
- キャラが驚く
- シーンに勢いをだす
あくまで一例。集中線はいろんな使い方があります。
また集中線を引くときに決める中心点は、読者の視線がいく箇所なので下記のような使い方もできます。
集中線を引くときのワンポイント
集中線の線を引くときに、1本1本中心点に定規をあわしていると、少しずつそのポイントがズレてしまいます。
線の密度が濃い集中線だと、きれいに描けなくなる可能性も。
おすすめのやり方は、中心点にマスキングテープで画びょうを貼ります。
上図のようにすると、画びょうに定規を当てながら線が引けるので効率があがります。
【漫画】スピード線の描き方
スピード線は平行に並んだ線のこと。
三角定規などで平行な線を下描きし、ペンで引いてきます。
線を入れる明確なイメージがある場合は、下描きせずにそのままペン入れしてもOK。
その場合は三角定規に1円玉を貼って、インクが滲まないようにしましょう。
また、スピード線は「線の抜き」があるモノと、ないモノがあります。
その違いは、
拳を振り上げる瞬間的な勢い
強さを鼓舞する持続的な勢い
あくまで一例。絶対にこう使わないといけない!というわけではありません。
あなたが表現したいものにあわせて選択してくださいね。
スピード線は以下のようなシーンで使うと効果的です。
- スポーツなどで動きをだしたいとき
- バトルシーンで勢いをつけたいとき
- アクションに動き・勢いをつけたいとき
スピード線を引くときのワンポイント
「線の抜き」がないスピード線は、コマ枠の外まで勢い余って線を引いてしまうことがあります。
そんなときはコマ枠にマスキングテープを貼るだけでOK。
線がはみ出してもテープを剥がすだけですみます。
【漫画】ベタフラッシュとウニフラッシュの描き方
ベタフラッシュ、通称ベタフラ。ウニフラッシュ、通称ウニフラ。
この2つは効果線というよりフキダシの一種ですが、集中線を描く技術があれば描くことができます。
主にキャラクターの心理描写などに使われますね。
それでは描き方です。
ベタフラッシュの描き方
まずはベタフラッシュの範囲を、円の形に下書きします。
下書きした円の中心に、マスキングテープで画びょうを止めます。
あとは中心に向かって線を引いていくだけです。
線の引き方は、筆圧を最初は強く・抜きは弱く、です。
完成。
ウニフラッシュの描き方
ウニフラッシュの範囲を円形に下書き。
円の中心に画びょうをマスキングテープで貼ります。
ここからペンで、内側から外側に向かって線を引きます。
このウニフラも線の抜きを意識しましょう。
またウニフラには内側と外側の両方、線を引くやり方もあります。
ベタフラとウニフラを描くときのワンポイント
ベタフラとウニフラを描いていると、線と線の間にスキマができることがあります。
他にも気になる余白があったらペンで塗りつぶしていきます。
漫画における効果線の役割
漫画の効果線には、
- 場を盛り上げる
- 動きを出す
- 心理状態を表現する
- 読者の視線を誘導する
- シーンに勢いをつける
などさまざまな効果があります。
演出面でも幅広い効果をもたらしてくれます。
ただ、いろんな効果をもつ「効果線」ですが、ただ線を引くだけではもったいないです。
線にもいろんな引き方がありますよね。例えば、
- 線の太さ
- 線の長さ
- 線と線の間隔
- 線の強弱
どれをとってみても、線の引き方が変われば読者に与える印象は変わってきます。
効果線はそのシーンにあわせた最適な1本を引く必要があるんです。
どんな効果をつけたくて効果線を引くのか、イメージしているとその使い分けができるようになりますよ。
いろんな漫画を参考にすると勉強になりますよ。
漫画の集中線や効果線の書き方!コツやポイントを丁寧に解説:まとめ
効果線を描くときに気をつけたいのが、線。
線の抜きがスムーズだと、きれいいな線が引けます。
また、効果線は演出面でも大事な役割を果たしてくれます。
エフェクトはゲームでもシーンを盛り上げるのに必ず使用されていますよね。
漫画でもその意識をもって描くことが大切。
大丈夫。最初はうまく描けなくても自然と上達していきますよ。
漫画の描き方と必須テクニックをまとめた記事はこちら。
【漫画の描き方】制作手順と初心者でも身につくテクニックを伝授