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評価:4.5
人物だけでなく、動物や乗り物、自然物など様々なものが描きたい。でもそれを教えてくれる本が見つからない。
そんな悩みに答えるイラストの描き方でおすすめの本があります。
それが「ロレンツォのドローイングチュートリアルVol.4」です。
本書はシリーズの4冊目。これまでキャラや動物、自然物や乗り物など、たくさんの描き方を解説してきました。
1つの対象にとどまらず、ありとあらゆるモノが描ける基礎がつまっている、ドローイングの本としてもおすすめ。
1冊で幅広い内容を網羅しているので、全シリーズ揃えると絵が描ける範囲がより広がります。
というわけで本記事では、「ロレンツォのドローイングチュートリアルVol.4」について詳しく紹介していきます。
- 捉え方と描き方の単純化
- キャラ・動物などのドローイング方法
- 乗り物や自然物のドローイング方法
- 構図や世界観を表すモノの描き方
クリックできる目次
ロレンツォのドローイングチュートリアルVol.4の内容
ロレンツォのドローイングチュートリアルVol.4の目次は以下です。
キャラクターデザインから乗り物、自然物や構図まで幅広く網羅されています。
キャラクターのデザイン
キャラクターのデザインで書かれている内容は以下です。
下図は”キャラクターのデザイン”の中からボディランゲージの描き方。
アクションやコントラストなど、ボディランゲージを最大限に使いこなすコツが10個書かれています。
意外だったのはキャラだけではなく、看板や乗り物にも使えること。ちょっとしたディズニーっぽさも感じます。
続いて下図は遠くにいる人物の描き方。
キャラのディテール(描き込み具合)や、スケール感、配置などの解説がされています。
背景メインで絵を描く場合にも、キャラがいるのといないのとでは絵の雰囲気がガラッと変わります。
ほかにも”愛”のチャプターでは愛情表現のポイントが書かれていたり、”包帯”のチャプターではミイラ男(女)が描かれていたり、通常のイラスト本とは違った視点が面白いところです。
動物とモンスター
動物とモンスターで書かれている内容は以下です。
ファンタジーでは定番のトロールとゴブリンの描き方や、ゾウやクマといった動物の描き方が載っています。
その中でも下図は動物が飛び掛かる動作の解説です。
飛び掛かる動作を一連の流れで示してくれていて、非常にわかりやすい内容になっています。
乗り物と機械
乗り物と機械で書かれている内容は以下です。
下図はガラスドームの描き方です。
ガラスドームという珍しいモノの描き方ですが、水槽やガラス越しのモノを描くときに応用できます。
ほかにもクロムメッキという金属製の描き方も載っているので、車やバイク、メッキ製のアイテムなども描けるようになります。
エレメント
エレメントで書かれている内容は以下です。
エレメントは火や水などの自然物のこと。下図は火の描き方です。
つかみどころがない炎の形を、S字や短い曲線のシンプルなラインを基本として、さまざまな炎の描き方を解説しています。
続いて下図は嵐の描き方。
嵐はイラストでも漫画でも、あるだけでストーリー性やこの後の展開を惹きつける要素があります。
嵐を描くには風揺れの表現がとても大事。その方法が書かれています。
レイアウトと構図
レイアウトと構図で書かれている内容は以下です。
この章で印象的だったのは、下図の”魔法の戦闘シーン”。
魔法エネルギーのタメや放出など、その魅せ方がわかります。ファンタジーイラストを描くときや、漫画で魔法バトルを描くときに参考になります。
そのほかにも図法や構図など、知識として得ておきたい内容が盛りだくさんです。
自然の世界
自然の世界で書かれている内容は以下です。
下図はカーネーションとチューリップの描き方。
特徴的な花びらの描き方が載っています。続いて下図は”空に浮かぶ山”。
その世界が異世界やファンタジーだと示すのにわかりすいモノですね。天空の城などもこれにあたります。
土台となる岩の考え方や、1つの山の中に奥行を演出する方法、前景~後景など参考になりました。
架空の世界を構築する
架空の世界を構築するで書かれている内容は以下です。
下図は夢がある”お金と財宝”の描き方です。
札束や金貨の山は、海賊や盗賊、トレジャーハンターなどを設定したイラスト・漫画と相性が抜群。
札束を積むシーンは現実が舞台の設定でも、汎用性があるテーマです。こういうものが描けるようになると、絵が楽しくなりますね。
以上がロレンツォのドローイングチュートリアルVol.4の内容です。
ロレンツォのドローイングチュートリアルVol.4のレビュー
本書でシリーズ4冊目となるロレンツォのドローイングチュートリアル。
一見、難しいそうに見える頭部の構造や、漁船、炎。単純化して捉える方法と描き方のコツを解説されているため、初心者でもわかりやすい内容になっています。
60点以上のモノの描き方が載っていて、1点につき2~4ページほどで解説。その短いページ数でも要点がギュッと詰まっているので、情報の厚みもしっかりしています。
また、他書では載っていないゾンビやズタズタの布地、オブジェクトの壊れる瞬間など、マニアックな描き方が載っているのも特長。刺さる人には刺さりそうです。
そして、実は本書の強みは1冊で完結するのではなく、シリーズ揃えることにある。
それはシリーズ通してあらゆるモノを描いていくうちに、基礎的な技術が上がっていき、本書には載っていないモノも描けるようにレベルアップするからです。
さらに構図や世界観の構築もあるため、ストーリー性のあるイラストや、感情をゆさぶる魅力的な絵が描けるようになるのも利点。
描くのが苦手なものがなくなりそう。
イラストはキャラを描くのが人気ですが、それ以外も描きたい。でも何から描けばいいのかわからない。そんな人は、本書を模写していくのがおすすめ。
全シリーズ揃えたい良書です。
ロレンツォのドローイングチュートリアルVol.4はこんな人におすすめ
ロレンツォのドローイングチュートリアルVol.4は、キャラや乗り物、自然物や食べ物など、多岐にわたってその絵の描き方が載っています。
そんなロレンツォのドローイングチュートリアルVol.4をおすすめするのはこんな人です。
- キャラや動物、自然物など幅広くモノを描きたい
- ゾンビやゴブリンなどニッチなモノも描きたい
- モノの捉え方や単純化する方法を知りたい人
イラストや漫画はキャラ以外も描く必要がでてくるため、持っておくだけで事典のように使えます。
1つの対象物を徹底して練習したい人には向きませんが、幅広くいろんなモノを描きたい人にこれ以上最適な本はありません。
シリーズ通して持っておきたい本です。
ロレンツォのドローイングチュートリアルVol.4の書籍情報
書籍名 | ロレンツォのドローイングチュートリアル Vol.4 |
---|---|
ページ数 | 186ページ |
著者 | ロレンツォ・エザリントン |
出版社 | ボーンデジタル |
発売日 | 2023/03/30 |
ISBN-13 (ISBN-10) | 978-4862465238 (4862465238) |
価格 | 2,530円 |
著者のロレンツォ氏は、オンライン情報サイト『How to THINK When You DRAW』を立ち上げ無料で公開。
本書はその情報サイトから一部抜粋し、日本語に翻訳、見やすくまとめたものです。
ロレンツォのドローイングチュートリアルシリーズの紹介
ロレンツォのドローイングチュートリアルシリーズの紹介です。
表紙 | ||||
---|---|---|---|---|
タイトル | ロレンツォの ドローイングチュートリアルVol.1 |
ロレンツォの ドローイングチュートリアルVol.2 |
ロレンツォの ドローイングチュートリアルVol.3 |
ロレンツォの ドローイングチュートリアルVol.4 |
ページ数 | 188ページ | 186ページ | 186ページ | 186ページ |
価格 | 2,530円 | 2,530円 | 2,530円 | 2,530円 |
紹介 | – | – | ||
リンク |
各シリーズはどれも以下の内容で構成されています。
- キャラクターのデザイン
- 動物とモンスター
- 乗り物と機械
- エレメント
- レイアウトと構図
- 自然の世界
- 架空の世界を構築する
同じ「キャラクターのデザイン」でもシリーズによって、書かれている内容は違います。他の章も同様。
全シリーズ持っていると、絵を描ける範囲が幅広くなるのでおすすめです。
ロレンツォのドローイングチュートリアルVol.4のレビューまとめ
ロレンツォのドローイングチュートリアルVol.4のレビューでした。
帯に書いてあるイラストレーターの吉田誠治さんも仰られている通り、模写したくなるお手本が満載でした。
個人的には炎や魔法の戦闘シーン、空に浮かぶ山、肉とチーズなどが模写したくなるお手本でした。
キャラ単体ではなく、日常空間やシーンの瞬間を切り取ったイラストが描きたい人におすすめ。
- 捉え方と描き方の単純化
- キャラ・動物などのドローイング方法
- 乗り物や自然物のドローイング方法
- 構図や世界観を表すモノの描き方
※本記事の画像は一部、Amazonより引用しています。