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物語を動かすにはキャラクターの存在が必要不可欠です。
そのキャラクターには役割があり、ストーリーを進むべき道へ導いてくれます。
ふ~ん!じゃあキャラクターの役割ってどんなのがあるの?
うん!順番にみていこう!
物語を動かすキャラクターの役割は全部で7つ。
この役割を意識するだけでも、ストーリーは作りやすくなりますよ。
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キャラクターの7つの役割
キャラクターの役割って7つもあるんだ!
そうだね!キャラに役割を演じてもらうといいよ
短編マンガや読み切り漫画では、登場するキャラクターが限られています。
1人のキャラクターが複数の役割をになってもOK。
ストーリーの途中で役割が変わってもOKです。
臨機応変に役割を使うことで、自在にストーリーを操れるようになります。
1.ヒーロー(主人公)
ヒーローはその作品の主人公です。
主人公の役割は、その世界での目的をもち、達成させるように動かすことです。
- 恋人
- 夢
- 仕事
- お宝
- 友情
- お金
幾多の壁に阻まれようとも、ヒーローは常に目的を達成するように行動します。
ヒーローを魅力的に描く2つのポイント
主人公を魅力的に描くには、
- 尊敬・憧れる要素
- 欠点
上記の2つをつくることです。
「尊敬や憧れる要素」は読者にとって、
- 「かっこいい!」
- 「あんなふうになりたい!」
と思ってもらうために必要で、主人公がカッコよくあるための要素でもあります。
そしてもう1つの「欠点」。
これは読者に共感してもらい、身近な存在として受け入れてもらうために必要な要素です。
ドラえもんはとても便利な道具をもっています。
日常の「あーしたい、こーしたい」ならすぐに叶えてくれます。
これが憧れる要素!
でもドラえもんってネズミが苦手なんだよ
そうドラえもんはネコ型ロボットでありながら、ネズミが大の苦手です。
これが欠点!
わ!憧れる要素と欠点が入ってる!
なんでも叶えてくれる「憧れる要素」だけだと完璧な存在。
ですがどこか人間味がありませんよね。
それを【ネズミが苦手】という欠点をつくることで、不完全な存在となり読者との距離感を縮めています。
ヒーローの性格パターン
ヒーローの性格パターンは主に2つ。
- 能動的な性格
- 受動的な性格
このどちらかです。
能動的な性格は積極的だったり活動的だったり、やる気に満ちている性格のこと。
受動的な性格はなかなか行動に移せず、悩んだり迷ったりする性格のこと
このタイプはストーリーが前に進むように、ヒーローの背中を押してあげる存在が必要となります。
ストーリーが進むにつれて、受動的なヒーローが能動的になる!そんなパターンも、もちろんアリです。
ヒーローの成長パターン
ヒーローは物語を通して成長していきます。
その成長パターンは、
- 能力
- 心
上記の2通り。
「能力」の成長パターンは、ヒーローにまだ伸びしろがある不完全な力の状態。
その状態からストーリーを通して「能力」が成長していきます。
その能力とは、
- 敵と闘うスキル
- スポーツや将棋などの競技
- 恋愛テックニックやコミュニケーション能力
- 仕事のスキル
- 音楽や料理のスキル
などさまざまです。
「心」の成長パターンはヒーローの能力はすでに完全な状態で、ストーリーを通してヒーローの「心」が成長していきます。
能力が完全なので、
- 人を見下す
- 自信過剰
- 仲間がいなくても平気
こういった価値観を持ちがちです。
ですが、
- 仲間は大切
- 人は尊い
- 品格
- 悪は許せない
などの、人として素晴らしい価値観をもつように「心」を成長させていきます。
剣心は幕末最強と謳われた伝説の人斬りです。
剣術という「能力」は完全な状態。
しかし、数多くの人の命を奪ったという自責から、自分の命を軽く感じていました。
それをストーリーを通して、自分の命について改めることで価値観が変わり、心の成長をしています。
2.メンター(賢者)
メンターは、ヒーロー(主人公)の手助けをしたり、成長させてくれる役割があります。
物語におけるメンターの役割は
- 武術・スポーツなどを教えてくれる師匠的存在
- ヒーローの目標となる憧れる存在
- 人生や価値観について教えてくれる存在
- ヒーローが旅立つときに手助けしたり、背中を押してくれる存在
などさまざまです。
ヒーローが悪い方向(悪の道)へ行きそうになったときも、忠告をしたり正しい道へ導いてくれるのもメンターの役割ですね。
3.ガーディアン(門番)
ヒーロー(主人公)を足止めする存在。
または、ヒーローの能力が本物か。気持ちに覚悟があるかどうかを試す存在でもあります。
具体的には、
- ヒーローの行く手を阻む(人や災害・建物、動物など形を問わない)
- ヒーローの気持ちに覚悟があるか、試練を与える
- ヒーローの能力が本物か、テストする
などが挙げられます。
ワンピース1話目、ルフィが海へ出るときに近海の主を倒しますが、その近海の主が「ガーディアン」です。
ルフィに、海へ出るに値する強さを持っているかを試しています。
漫画1話目の構成の描き方をワンピースを例にわかりやすく解説4.ヘラルド(使者)
ヘラルドは、ストーリーに重要な変化を知らせる存在。
このヘラルドによって、ヒーロー(主人公)はなにかを決断し、行動に移さなければいけなくなります。
それによってストーリーに大きな変化が加わります。例えば、
- ヒーローの親しい人が事故や病気などに巻き込まれたことを伝える
- ヒーローに危機が迫っていることを知らせる
- 物語の黒幕が登場する
またヘラルドは人ではなくて、災害の場合もあります。
ヒーローにとって大切なスポーツ大会。しかし、嵐や台風が近づき中止になるかもしれない。
こういった順調に進んでいたストーリーに暗雲がたちこみ、物語を負の状況へ導きます。
ヘラルドは、すべての作品に必要となる重要な存在です。
5.シェイプシフター(変化者)
シェイプシフターは、ヒーロー(主人公)をほんろう、混乱、裏切る存在です。
あるときは味方。あるときは敵。
そのときどきで思うように行動して、ヒーローを困らせるのがシェイプスターの役割です。
- いい人だと思っていた人が実は悪い奴
- 人によって態度をコロコロ変える
- 信頼を得て仲間になったが実は敵のスパイ
- 人をあざむく
- 誰にでもいい顔をする八方美人
こういったキャラクターがシェイプスターといえます。
不二子はルパンの仲間であるときも、ここぞ!というときに裏切ることもあり、典型的なシェイプシフターです。
6.シャドウ(影・悪者)
シャドウは、ヒーロー(主人公)にとっての最大の障害です。
絶体絶命のピンチに陥るほどの強敵として、ヒーローの前に立ちはだかります。
そのため、ヒーローはこれまで成長してきた証を見せる必要があります。
その証とは「能力」、または「心」です。
→ヒーローの成長するパターンへジャンプ!
これまでに成長してきた力を最大限に発揮し、シャドウに立ち向かいます。
シャドウの役割はいわゆる、ラスボスです。
シャドウを魅力的に描く
シャドウはヒーローにとって、最大の敵です。
そのためシャドウを魅力的に描くことは、ストーリーをより面白くさせる要因の1つとなります。
『ドラゴンボール』のフリーザがその典型的な例ですね。
- 部下を大切にする姿勢
- 優雅に振る舞う余裕ある態度
- 敬語を使う品のある話し方
こういった悪役にも人として尊敬できる部分や知性・優しさなどがあると、その悪意ある言動も、どこか魅力的に感じてしまうものです。
言葉使いや態度からザコ感がでないように、魅力ある言動をさせましょう。
7.トリックスター(道化師)
トリックスターは、場の雰囲気を変える役割をはたします。
おどけたり、イタズラをしたり、ユーモアある言葉で笑いを誘い、場の雰囲気を和ませます。
シリアスなシーンが続いたり緊迫した状態が続くと、読者は見ていて疲れることがあります。
そんなときに場を和ませることで緩急をつけています。
また、わる知恵やずる賢さなどをもっている一面もあります。
基本的に力の弱さを頭の良さでカバーすることもあり、「ガーディアン」や「シャドウ」を出し抜くことも。
普段おちゃらけているトリックスターは、真剣になる姿を見せてることでギャップを生み、読者を感動させることができます。
そういう意味では『ワンピース』のウソップもトリックスターに当てはまります。
物語を動かすキャラクターの役割は全部で7つ!まとめ
ヒーローは作品の主人公なので、各作品に一人しか存在しませんが、その他は複数存在してもOKです。
悟空のメンターは、亀仙人・界王様。と幼少期と青年期で二人います。
ワンピースのルフィも、シャンクスとレイリーなど複数います。
シャンクスはルフィを海賊に導いたメンター だね!
そう!そしてレイリーは覇王色という能力を与えたメンター!
本記事で紹介したキャラクターの役割は、ヒーロー以外固定されたものではありません。
1人のキャラが「メンター」や「シャドウ」の役割をすることもOKです。
例えばメンターだったキャラが、ヒーローの才能に恐れを感じ、シャドウとなって立ちはだかる。
そんなストーリーのつくり方もできます。
そういや『ドラゴンボール』の亀仙人もそうだったよね
そうだね!悟空を修行で強くしたメンターの一面をもちながら、 天下一武闘会の決勝戦で立ちはだかるシャドウにもなってる!
こうしたキャラクターの役割を知っていると、ストーリーにも広がりがもてます。
ぜひ参考にしてくださいね。
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