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お絵描きチュートリアルをレビュー!キャラ作画の基本は手ぐせや感覚だけで描いてきた人におすすめ

お絵描きチュートリアルのレビュー

評価:5

絵を描き始めたけど、もっと構造的な部分も学びたい。キャラを描く手順やケモ耳などの特殊パーツの描き方を知りたい…。

そんな悩みを解決してくれるのが「お絵描きチュートリアル -キャラ作画の基本-」です。

お絵かきチュートリアルの表紙

本書は人体の構造的な部分にも軽く触れ、初心者でも立体感や説得力ある絵が描けるようになる本です。

全ページにわたって、文章ではなくイラストメインで解説されているため、視覚的にも分かりやすいのが特長。

これから本格的に画力を磨きたいと思っている初心者の方におすすめのイラスト本であり、絵が上手くなっていくための本です。

ちなみにお絵かきチュートリアルはシリーズ化しており、本書で学んだあとは「ポージング・チュートリアル」も最適。

というわけで本記事では「お絵描きチュートリアル」の内容を紹介していきます。

本書で学べる内容
  • 優しい人体構造の知識
  • 人物の描き方とその手順
  • 服の描き方
  • ケモ耳や角などの特殊パーツ
  • 絵の魅せ方(演出)
  • 著者によるメイキング
MEMO
本記事はマール社様に確認のうえ、Web公開の規約に従って作成しています。
この記事の著者
らおん

漫画家

らおん

raon wawaji

プロフィール

SNS(X:@raon_wawaji)やWEBで活動する漫画家。
当サイトでは、長年にわたり身につけた漫画の知識や経験、スキルを基に発信しています。またペンタブや参考書など、漫画・イラストを描く人のために詳細なレビューもしています。プロフィール詳細

お絵描きチュートリアルの内容

お絵かきチュートリアル目次
引用「お絵かきチュートリアル」6~7P

お絵かきチュートリアルの内容を、本書の目次に沿って紹介していきます。目次は以下のとおり。

はじめに

わずか数ページのパート。内容はビジュアルライブリーについて書かれています。

ビジュアルライブラリーとは、記憶の中の資料庫。絵は知っている物しか描けないので、普段からよく観察しましょう。というお話です。

人体構造

人体構造のパートは、本書の中でももっとページ数をさいて解説されています。

解説されている人体構造のチャプターは以下。

  1. 上半身
  2. 下半身

人物を描くノウハウが一通り詰まっています。

下図は頭部を描くポイント。各パーツの配置を示しています。

頭部の描き方
引用「お絵かきチュートリアル」20~21P

顔のパーツをうまく配置できれば、バランスが崩れることなく変な絵にはなりません。

また配置だけではなく、目・鼻・口などのパーツごとの構造についても書かれています。

目の描き方
引用「お絵かきチュートリアル」24~25P

構造を知ることで立体感や絵に説得力がでてきます。とくに目は顔の中でも難しいパーツなので、上手く描くためには必須の内容ですね。

続いて下図は身体を描く手順です。

体の描き方
引用「お絵かきチュートリアル」50~51P

身体のアタリをとる基準や、筋肉の見え方に注意を払いつつ、男性と女性の描き方を解説しています。

コツはランドマークを意識すること。つまり鎖骨や骨盤など外観から見える骨の位置を基準にし、そこから筋肉を意識して描いていきます。

身体の次は腕。腕も肘など目に見える骨を基準にします。

人体構造
引用「お絵かきチュートリアル」56~57P

腕は回転させると筋肉の隆起(盛り上がる部分)が変わるため、筋肉のつき方を覚えるのが早道。色分けでどこの筋肉がどこについているのがビジュアルでわかるようになっています。

次の腰・脚は「下半身」というチャプターにまとめられ、同じような解説があります。

そして人体構造のパート、最後は足の描き方です。

足の描き方
引用「お絵かきチュートリアル」90~91P

足の構造や形状について書かれ、難しく感じる足も描きやすくなる手助けをしてくれます。

以上がパート1の人体構造です。

いろいろ描いてみよう

「いろいろ描いてみよう」のパートでは、人体構造の他にキャラを描くときに必要な要素について解説されています。

チャプターは以下の3つ。

  1. 衣服
  2. 特殊なパーツ
  3. 絵を演出する

衣服のチャプターではシワができる仕組みや、スカートの描き方などが載っています。

シワの描き方
引用「お絵かきチュートリアル」98~99P

上図のほか、素材によるシワの違いや風になびくスカートの解説も軽くしてあります。

下図の「絵を演出する」パートでは、キャラが魅力的に見える描き方が載っています。

ポーズの描き方
引用「お絵かきチュートリアル」114~115P

上図はバランスやコントラポストについて。

その他にもキャラクターの魅せ方として、本パートでは以下のことに触れています。

  • ポージング
  • 空気感やシルエット
  • カメラワーク
  • キャラの感情やストーリー
  • 光と陰の演出

髪のなびかせ方やパース、感情を表しているポーズなどがまとめられています。

作画プロセス

「作画プロセス」は文字通り、アタリの取り方から肉付け、完成までの作画プロセスが載っています。

作画プロセスが見れるのは以下の2つ。

  1. 上半身
  2. 全身

メイキング

メイキングも作画プロセスのパートと内容はほぼ一緒。しかしこちらは死神・天使といった特殊なキャラクターです。

以上がお絵描きチュートリアルの内容です。

初心者向けでわかりやすく、キャラ作画の要点がうまくまとめられていました。

お絵描きチュートリアルのレビュー

お絵描きチュートリアルの裏表紙

キャラ作画の基本がつまった1冊でした。

感覚や再現性の低い描き方ではなく人体構造に触れ、キャラを描くときになぜそこに線を引くのか論理的にわかります。

人体構造も美術解剖学ほど難しくなく、あくまで絵を描くために最低限知っておいたほうがいい点に絞っています。

それを図解イラスト満載で解説されているため、視覚的にわかりやすく初心者でも挫折しにくいと感じました。

著者は外国の方なので日本の萌え絵に慣れていると、すこしクセが強いと感じるかもしれません。

ですがリアル絵でも萌え絵でもデフォルメでも、人体の構造は同じです。この構造の基本さえおさえておけば、どんな絵柄でも通用します。

初心者の人は絵ってこういう風に描くんだな、と知る足がかりにも最適です。

お絵描きチュートリアルはこんな人におすすめ

お絵描きチュートリアルは人体の構造や動きなど、イラストつきで要点をまとめています。そんな本書をおすすめするのはこんな人です。

おすすめの人
  • 模写や手グセだけで絵を描いている
  • キャラの基本的な描き方が知りたい
  • キャラを描く手順を知りたい
  • 人体構造も少しは理解しておきたい
  • ケモ耳や羽根など特殊パーツの描き方を知りたい

絵を一から学びたい人や、感覚ではなく論理的に絵を学びたい人におすすめ。

お絵描きチュートリアルの書籍情報

書籍名お絵描きチュートリアル
ページ数192ページ
著者パク・リノ
出版社マール社
発売日2019/2/21
価格1,870円

著者のパク・リノ氏はArteum Academyで人体ドローイング・イラスト講座の講師を務め、オンライン講座は3年待ちの大人気。

フリーのイラストレーターとしても活躍し、お絵かきチュートリアルのほかに「ポージング・チュートリアル」や「色塗りチュートリアル」など合計4冊のイラスト本を出版しています。

チュートリアルシリーズの紹介

各シリーズの特長を紹介。

表紙
タイトル お絵かき
チュートリアル
ポージング
チュートリアル
色塗り
チュートリアル
光と色の
チュートリアル
特長 基本的なキャラの
描き方を学べる
魅力的に見せる
ポーズを描く技術を学べる
色と光の
基礎知識を学べる
光の種類、ライティングを
活かした彩色が学べる
ページ数 192ページ 224ページ 208ページ 204ページ
価格 1,870円 2,200円 2,090円 2,200円
紹介
ECサイト

基礎的なのは「お絵かきチュートリアル」と「色塗りチュートリアル」。これでキャラの描き方と塗り方が学べます。

そしてもう少し深い話になる「ポージング・チュートリアル」と「光と色のチュートリアル」。これで初心者から脱し、ワンランクうえのステップに。

最初は基礎的な2冊から入って、そのあとにもう少し突っ込んだ内容の2冊で学ぶのがおすすめです。

お絵描きチュートリアルのレビューまとめ

お絵描きチュートリアルのレビューでした。

絵が描けなくて困ってる人には刺さるような内容。まだ人体構造も知らず、模写や手グセだけで絵を描いている初心者に最適な1冊です。

本書で学べる内容
  • 優しい人体構造の知識
  • 人物の描き方とその手順
  • 服の描き方
  • ケモ耳や角などの特殊パーツ
  • 絵の魅せ方(演出)
  • 著者によるメイキング
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