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評価:4
主線なしのイラストは、輪郭線がないのでタッチがやわらかく、色のコントラストで光や空気感を表現できます。
主線があるイラストより絵の印象が明るくやわらかになるのが特長です。
その本というのが「“主線なし”イラストの描き方」です。
海外では盛んな主線なしイラスト。その表現方法を探求された著書、ア・メリカさんによる主線なしのデジタルイラストの本。
描く手順や描き方、主線なしで描くための必要な要素などを学ぶことができます。
ということで本記事では、主線なしイラストの描き方について書いていきます。
基本的な考え方や流れは同じなのでCLIP STUDIO PAINTでも可。
わたしはCLIP STUDIO PAINTで描きました。
クリックできる目次
主線なしイラストの描き方の内容
主線なしイラストの描き方、目次は以下のとおりです。
- 主線イラストとは
- 主線なしイラストの基本
- 主線なしイラストの4大要素「デフォルメ」
- 主線なしイラストの4大要素「テクスチャ」
- 主線なしイラストの4大要素「立体感」
- 主線なしイラストの4大要素「色」
大まかな流れは、主線なしで描くイラストの定義や制作の流れ。
その後に、主線なしで描くのに大切な4大要素をそれぞれ解説しながら、具体的な描き方をレクチャーする内容となっています。
それでは各項目をみていきましょう。
主線イラストとは
主線なしイラストの定義や、向いている表現方法などを簡単に説明。
本文はキャラのフキダシで進んでいくので、わかりやすく理解できます。
主線なしイラストの基本
まずは作業環境やカスタムブラシの使い方などが記載されています。
Photoshopを使う方は、著者が実際に使っているブラシをダウンロードして、絵を描くことができます。
主線イラストはどうやって描いていくのか。その概要や流れを知ることができます。
- 下準備
- ラフ
- ベース塗り
- デコ塗り
- 仕上げ
主線なしイラストの描画方法として、調整レイヤーで表現するやり方も載っています。
主線なし イラスト の4大要素「デフォルメ」
主線なしイラストは主線がある線画のように、細かい描写には向いていません。
ゆえにデフォルメされたかわいい・ゆるいイラストに向いています。
本項目ではその「デフォルメ」について詳しく学ぶことができます。
- シルエットにこだわる
- ハリボテで考える
- コントラストを使いこなす
- リズムをつける
またこの項目の最後に、著者ア・メリカさんがよく使う構図についての解説も。
主線なし イラスト の4大要素「テクスチャ」
テクスチャとは質感のことです。
ではどんな質感をだすのか。それは「手描きっぽさ」。
主線なしイラストはアナログ感と相性がいいので、その手描きっぽさのだし方を学べます。
テクスチャは、
- ブラシ
- 写真
- 模様
上記の3つから、つくり方を知ることができます。
またテクスチャである「質感」を重視した、主線なしイラストの描き方も手順を追って解説しています。
主線なし イラスト の4大要素「立体感」
主線なしイラストは、線画のように線の強弱で立体感をだすことができません。
だからこそ「立体感」を意識することが大切。
この項目では線を使わずに立体感を出す方法を解説しています。
立体感を出す方法として、「光」と「奥行き」のテクニックがあります。
光を使った立体感
- ハイライト
- メインライト
- アクセントライト
奥行きを使った立体感
- 大きさ
- 色と明度
- 重なり
- 焦点
そして「立体感」を重視した、主線なしイラストの描き方を手順とともに解説しています。
主線なし イラスト の4大要素「色」
主線なしイラスト、4大要素の中で一番大切なのが「色」。
輪郭線がないので、色の力を最大限に引き出せます。
まずは色についての解説があります。
- 明度
- 彩度
- 色相
- 大きさ
- 重さ
- 奥行き
- さわやかさ・安心
- さびしさ・不安
- 希望・未来
色について触れたあと、塗るときの考え方を教えてくれます。
- 象徴的なリンゴ=固有色で塗る
- 現実的なリンゴ=光で塗る
- 空想的なリンゴ=印象で塗る
色は光源と環境で違う色に見えます。つまり、色を塗るときもきちんと目的意識をもつことが大切。
上記の3つの考え方を組み合わせて、自分のイラストイメージに近い塗り方を探っていきます。
光を意識して主線なしのイラストを描けるようになります。
主線なしイラストの描き方のレビュー
「主線なしイラストの描き方」は、本書の描き方をしっかり身につければ、味のあるイラストが絶対に描けるようになる、という感想。
今まで描いてきた輪郭線があるイラストとは違ったテイスト・描き方・考え方を本書では教えてくれます。
ですが、本書かた手に実際に主線なしイラストを描きましたが、正直難しかったです。。。
描く手順や色の調整などが、普段描いている主線ありのイラストと違うのが原因。
リンゴの次に描いた↑の絵は、うまく描けず…。。。
しかし本書に描いてある内容をマスターすれば、自分独自の「主線なしイラスト」が描けるとも感じています。
それはやはり4大要素の描き方を知れることが大きな要因。
4大要素とは、
- デフォルメ
- テクスチャ
- 立体感
- 色
主線である輪郭線がないからこそ、上記の4要素は非常に大切。
しかもこの4要素。普通の主線があるイラストにも応用が効きそうなんですよね。
デフォルメの仕方や奥行のだし方。光を使ったコントラストのつくり方など。
かわいくてポップなイラストが描きたい方。デフォルメした絵や手描き風のイラストが描きたい方は特におすすめの内容です。
主線なしイラストの描き方のレビューまとめ
“主線なし”イラストの描き方のレビューでした。
主線があるイラストでは表現できないことを、この主線なしイラストでは表現できるのがなによりの魅力です。
主線がない分、イラストはキャラが主役!というわけではなく、キャラと背景含めた全部が主役。
例え背景が単色だけのものでも、主線がないのでメインの絵とどうしても関係性ができてしまいます。
どういう配色をするのか、テクスチャをつけるのか。
光加減は?コントラストは?
実に奥が深いです。
新しい発見がいっぱい!主線なしでイラストを描きたい方はぜひ手に取ってみてください。
新たなイラストの表現方法を身につけることができますよ。
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