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「ごちゃごちゃ」した絵の描き方をレビュー!好きなものを好きなだけ詰め込んだ密度の高いイラストを描きたい人向け

ごちゃごちゃした絵の描き方のレビュー

評価:4.5

背景も含んだ情報量の多いイラストが描きたい。日常のワンシーンや世界観が伝わるような絵が描きたい。

でもどうやって絵の情報量・密度を上げたらいいのか分からない。背景に何を描けばいいのか分からない。

そんな悩みを解決してくれるのが『「ごちゃごちゃ」した絵の描き方-好きなものを好きなだけ詰め込んだ密度の高いイラスト』です。

ごちゃごちゃした絵の描き方の表紙

本書はごちゃごちゃした密度の高いイラストを描くための、テクニックやコツが満載です。

絵の情報量をあげるための方法や、ごちゃっと感を出すための描き方のコツ。アイテムの配置や配色のみならず、描くアイテムに困らないためのパーツカタログについても書かれています。

表紙のようなテイストが好きな人、描きたい人に必見の内容。イラストの描き方でおすすめの本です。

本記事ではそんな『「ごちゃごちゃ」した絵の描き方-好きなものを好きなだけ詰め込んだ密度の高いイラスト』の内容を詳しく紹介していきます。

本書で学べる内容
  • 「ごちゃっ」と見せるための絵のテクニック
  • 「ごちゃっ」と見せるためのモチーフ
  • 背景のパーツカタログ
MEMO
本記事は翔泳社様から著作物の利用許諾を受けて作成しています。
この記事の著者
らおん

漫画家

らおん

raon wawaji

プロフィール

SNS(X:@raon_wawaji)やWEBで活動する漫画家。
当サイトでは、長年にわたり身につけた漫画の知識や経験、スキルを基に発信しています。またペンタブや参考書など、漫画・イラストを描く人のために詳細なレビューもしています。プロフィール詳細

「ごちゃごちゃ」した絵の描き方の内容

「ごちゃごちゃ」した絵の描き方の目次に沿って、内容を紹介していきます。

メイキング

まずは本書の目的としている「ごちゃっとした絵」の見本であり、その描く手順がメイキングとして載っています。

ごちゃごちゃした絵のイラストメイキング
引用『「ごちゃごちゃ」した絵の描き方-好きなものを好きなだけ詰め込んだ密度の高いイラスト』52~53P

メイキングはラフ~下書き~線画~着色など、通常のイラストと工程は同じですが、物の描き込みなど違う点もあります。

こうした情報量が多い絵は見てるだけで楽しいので、こういった絵を描きたい人に参考になるメイキングです。

「ごちゃっ」とみせるための描き込み方

ごちゃっごちゃした絵を描くための基礎知識や、知ってるだけで便利になる工夫が書かれている章です。

本章の詳細な目次は以下。

この章の目次
  • 大→小の順番で描く
  • 背景に必要な最低限のパースの基礎
  • ごちゃごちゃした絵の配色のコツ
  • 影のつけ方
  • 写真からアイデアを広げる方法
  • 物を描くときはまず資料を集める
  • 光沢感で背景にリアリティを出す
  • 物は少し崩して配置する
  • 動きを表現する
  • 色・大きさ・形に変化を出す
  • 写真を参考に生活感を出す
  • 特殊なモチーフを溶け込ませる方法
  • 目立たせたい物は周りと変化をつける
  • オリジナルの物や建物を創り出す方法
  • 普段は邪魔に見える物をあえて入れる

パースの基礎や配色のコツなども軽く触れているため、初心者の人にも優しい構成になっています。

また「写真からアイデアを広げる方法」も、実際にイラストを描くときにどう活かすのかが書かれていて秀逸でした。

下図はごちゃごちゃ感を出すためのコツ。

部屋の小物アイテムの描き方
引用『「ごちゃごちゃ」した絵の描き方-好きなものを好きなだけ詰め込んだ密度の高いイラスト』72~73P

整列された物より少し崩したり、ランダムに置かれたりした方が”ごちゃごちゃ感”がでます。

続いて下図はオリジナルの物や建物を創り出す方法について。

イラストでオリジナルの建物やアイテムを創りだす方法
引用『「ごちゃごちゃ」した絵の描き方-好きなものを好きなだけ詰め込んだ密度の高いイラスト』80~81P

好きな要素や複雑なディティールを組み合わせることで、ごちゃごちゃした物を創り出せます。

本章で書かれていることはイラストの「ごちゃごちゃ感」を出すために効果的な、基礎やコツがとても参考になります。

「ごちゃっ」とみせるためのおすすめモチーフ

本章では「ごちゃっ」と見せるためのモチーフを7つ紹介されています。その7つはこちら。

この章の目次
  • おすすめモチーフ1 植木鉢
  • おすすめモチーフ2 猫
  • おすすめモチーフ3 鳥
  • おすすめモチーフ4 水槽
  • おすすめモチーフ5 看板
  • おすすめモチーフ6 ポスター、張り紙、写真
  • おすすめモチーフ7 室外機

下図はおすすめモチーフ1の植木鉢について。

イラストを描く植物の種類
引用『「ごちゃごちゃ」した絵の描き方-好きなものを好きなだけ詰め込んだ密度の高いイラスト』90~91P

鉢の種類や大きさで絵としての動きの出し方が解説されています。

植物そのものについての言及はありませんが、簡単な描き方は載ってあります。

続いて下図は絵の色味についての解説。

絵に色味を足す方法
引用『「ごちゃごちゃ」した絵の描き方-好きなものを好きなだけ詰め込んだ密度の高いイラスト』104~105P

ごちゃごちゃ感を演出するためには、使用する色の数も重要。色の数が増えればそれだけごちゃごちゃ感は増していきます。

そこで色を自由に決められるモチーフを追加して、色の情報量をあげます。上図右ページの看板はそのいい例です。

その他にも画の密度を高める方法や世界観の伝え方など、参考になるトピックがたくさん載っています。

背景パーツカタログ

本章はごちゃごちゃした絵を描くための、パーツカタログです。記載されている内容は以下。

この章の目次
  • 住宅
  • 屋外
  • 室内外両用

いろんなアイテムが載ってあり、実際にイラストを描くときに迷うサイズ感も把握できる構成になっています。

下図は現代的なリビングにあるアイテムのカタログです。

現代的でオシャレな家具のイラストの描き方
引用『「ごちゃごちゃ」した絵の描き方-好きなものを好きなだけ詰め込んだ密度の高いイラスト』122~123P

続いて下図は女性の部屋にあるアイテムのカタログです。

女性の部屋の小物アイテムの描き方
引用『「ごちゃごちゃ」した絵の描き方-好きなものを好きなだけ詰め込んだ密度の高いイラスト』128~129P

ごちゃごちゃした絵を描くときにぶち当たるのが、どんなアイテムを置けばいいのかわからない問題。

本章では屋内外で見かけるアイテムがたくさん載っています。どんな物を描けばいいのか迷ったときの資料としても使えます。

「ごちゃごちゃ」した絵の描き方のレビュー

ごちゃごちゃした絵の描き方の裏表紙

本書のような絵のテイスト、「ごちゃごちゃ」した絵の描き方に特化したものは珍しいため、気になって手に取ってみました。

目的は漫画を描くときに背景を入れるのはもちろん、こういった「ごちゃごちゃ」した部屋や、街並みを描く機会があるからです。

本書を一通り読んでみてキーになっているのは小物。植物、雑貨、インテリアなど、それをどう背景に組み込むか、配置や組み合わせ方などが参考になりました。

作例やモチーフとして本当にたくさんのアイテムが書かれているため、背景を描くときのアイテム図鑑としても使えます。

また、背景パーツカタログではアイテムそれぞれのサイズ感も記載されています。これは作画するときに地味に助かる情報。

そして基本的な背景の描き方から、ごちゃごちゃさせるテクニックまで網羅されているのはもちろん、街並みを描くときに複数ある看板を、どう配置すればごちゃごちゃ感を出せるか、というコアなものも収録されています。

こういったごちゃごちゃした絵を描きたい人はもちろん、背景を描くときにどんなインテリアやアイテムを配置すればいいのか分からない人にもおすすめです。

「ごちゃごちゃ」した絵の描き方はこんな人におすすめ

「ごちゃごちゃ」した絵の描き方はそのテクニックやモチーフなどが書かれた本。

そんな本書をおすすめするのはこんな人です。

こんな人におすすめ
  • 情報量・密度の高い絵が描きたい人
  • キャラだけでなく背景もメインとして描きたい人
  • 小物や背景パーツを描くのが好きな人

見てるだけでも楽しい密度の高い絵。描きたいと思っても、その描き込み方がわからない人は少なくないはず。

本書はそんな密度の高い絵を描くためのテクニックやコツが満載。サンプルの絵もたくさん載っているため、見てるだけでも参考になります。

また、背景を描くときの引き出しが増えるのも利点。漫画などでごちゃついた部屋や、街を描くときの参考にもなります。

「ごちゃごちゃ」した絵の描き方の書籍情報

書籍名「ごちゃごちゃ」した絵の描き方
好きなものを好きなだけ詰め込んだ
密度の高いイラスト
ページ数144ページ
著者TAO 
出版社翔泳社
発売日2023/03/13
ISBN-13
(ISBN-10)
978-4798174594
(4798174599)
価格:紙
(電子書籍)
1,980円
(1,782円)
※価格は変動する場合があります。

「ごちゃごちゃ」した絵の描き方のレビューまとめ

『「ごちゃごちゃ」した絵の描き方 好きなものを好きなだけ詰め込んだ密度の高いイラスト』のレビューでした。

密度の高い絵を描くテクニックやコツもさることながら、背景を描くときのアイテム図鑑としても使える本。

この絵のテイストが描きたい人におすすめです。

本書で学べる内容
  • 「ごちゃっ」と見せるための絵のテクニック
  • 「ごちゃっ」と見せるためのモチーフ
  • 背景のパーツカタログ
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